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【経済Q&A】

日銀2%目標で景気は 未知数の無期限緩和 物価急上昇の懸念も

 日銀が消費者物価で前年比2%の上昇を目指す物価目標の導入を決めた。物価が2%上がると、景気は本当に良くなるのか。 (白石亘)

 Q 目標の導入で、何がどう変わるの?

 A 日銀は目指すべき物価上昇率の水準を「当面1%をめど」から2%に引き上げた。表現方法も「めど」から「目標」に変更。達成への強い意志を示したんだ。

 Q 物価の上昇は、好景気に直結する?

 A 日銀が世の中にお金を大量に出す金融緩和を進めると、企業は借り入れがしやすくなる。そこで投資を活発にしもうけが出れば、社員の給与を増やすかもしれない。

 お金を多く持った消費者は積極的に買い物をしようとする。「高い価格でもモノを買いたい」となれば、これが物価の上昇につながるという理屈だ。このように2%の物価上昇を目指して金融緩和を進めようというのが日銀の今回の決定だ。

 Q 日銀は期限を定めない金融緩和を実施するけど、効果は?

 A 具体的な手法が分からないので、効果は未知数だ。

 Q 専門家はどうみてるの。

 A 物価が上がり始める前の段階でも金融緩和の効果を期待する専門家は多い。それは円安の進行だ。金融緩和で円が増えて海外の通貨より円の価値が下がれば、円安ドル高などが進む。例えば一ドル=約九〇円の相場が一ドル=一〇〇円になれば、日本の輸出企業はドルでモノを売った分の売り上げが10%超増える計算になる。

 Q 円安だと、輸入品は高くなるよね。

 A そうだね。ガソリンや小麦などは生活必需品。値上がりしても出費の切り詰めには限界がある。物価の上昇と、給与アップの両方が進まないと生活は苦しくなるよ。

 Q 円安には一長一短があるんだね。心配になることはないの。

 A 急激に物価が上がることだ。食料品などの輸入品の価格が高騰すれば、景気回復は望みにくい。

 逆に金融緩和の効果が出ず、物価が少ししか上がらないと景気回復につながらない、との見方も多い。バブル崩壊後、消費税率引き上げや原油高騰などの要因を除くと、国内の物価上昇率が2%に届いたことはない。

 

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