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【経済Q&A】

国債発行残高 最大に 低金利 借金感覚マヒ

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 二〇二〇年度の当初予算案では、政府の借金に当たる国債の発行残高が過去最大を更新します。最近は利子の支払いがほぼ横ばいという現象が続き、借金をしやすい環境が続いているのが一因です。ポイントとなるのが「低金利」です。

 Q 日本の借金がまた増えるのはなぜでしょう。

 A 金利が低いので、政府が低い利子でお金を借りられて助かっているイメージになります。政府は国債を買ってくれた借金の引受先に利子を支払っています。国債を買った投資家にとっては、国債自体の売買価格と、政府が支払う利子も考慮した「利回り」がもうけになります。この「利回り」が世の中の金利と連動しています。

 Q 金利が低いのはなぜなのですか。

 A 日本は、わざと低く抑える政策を長く続けています。最も極端な例が、一三年に始めた日銀の「異次元金融緩和」です。大量の国債を買い入れるため国債の売買価格は上がり、買い手は利子を受け取ってももうけが減るため「利回り」は低下します。このため金利も低くなります。

 Q 政府は低金利でどれぐらい助かっているのですか?

 A 二〇〇〇年度の政府の借金残高は三百六十八兆円で、利子の支払いが十兆円でした。一方、二〇年度見込みでは残高が九百六兆円と約二・五倍に増えているのに、利子の支払いは八兆四千億円と減りました。

 Q 政府が楽に借金をできるならいいじゃないですか。

 A 借金に抵抗がないので無駄遣いをしがちになります。一連の予算編成でも、工事業者が人手不足なのに公共工事を増やすなど、場当たり的な対応が目立ちます。それに、もし金利が上がれば、国の利払い費は膨らみます。有識者でつくる国の審議会は先月、低金利が将来にわたって続くと考えることを「あまりに楽観的」と批判。今のうちに借金の返済を進めるべきだと提言しています。 (渥美龍太)

 

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