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【経済】

首相「出口」発言に日銀同調 大規模金融緩和は継続

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 日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁は十九日の金融政策決定会合後に記者会見し、安倍晋三首相が二〇二一年までに金融緩和を終える「出口」に道筋をつける方針を示したことを受け、「目標を達成して正常化(出口)のプロセスに入りたいのはどこの中央銀行も同じだ」と歩調をそろえた。だが、円高や株安など出口時の悪影響が懸念されており、正常化への道のりは困難だ。

 安倍首相は十四日の自民党総裁選討論会で、アベノミクスの柱の金融緩和について「ずっとやっていいとは思わない。何とか私の(次の)任期のうちに(出口への方向転換を)やり遂げたい」と発言した。現時点で達成が困難な物価上昇率2%の目標を「一つの指標」として格下げし、「(緩和の)目的は雇用を良くすることだ」と強調。金融緩和の出口に向け、政府は日銀が約束した2%目標の達成にこだわらない姿勢を示した形だ。

 だが、当初二年予定だった大規模緩和が五年半まで長期化したことで、出口の反動も大きくなる。大量にお金を流して円安に誘導した一方で、日銀の国債保有は発行残高の四割を大きく超え、株の保有も三月末で二十四兆円に達した。出口に向け保有を減らせば円高や株安につながる。政府の借金に当たる国債の買いを減らすことは、財政への悪影響もある。

 元審議委員の木内登英氏は「日銀は政府の顔色を見て動くので、首相発言でさらなる正常化への道のりが開けてきた」と分析する一方で、「方向転換が遅すぎた。円高を気にしながらの手探りになる」と出口への難しさも指摘する。日銀は十九日の政策決定会合で、短期金利をマイナス0・1%、長期金利を0%程度に抑える今の政策を維持することを決めた。(渥美龍太)

 

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