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【経済】

スバル、ブレーキ検査も違反 国交省報告、排ガス不正1869台に

 SUBARU(スバル)は二十八日、出荷前の完成車の検査で不正が相次いだ問題で、新たな調査報告書を国土交通省に提出した。全ての車が対象の「ライン完成検査」で、ブレーキやスピードメーターなど機器の性能確認の社内基準違反が明らかになった。燃費・排ガスの検査不正では、これまで発表していた千五百五十一台から拡大し、記録の残る二〇一二〜一七年に千八百六十九台で数値の改ざんなどが行われていた。

 スバルは車の安全性には問題ないとしているが、リコールするかについては今後、国交省と協議するとした。ブレーキ検査では、ブレーキペダルだけを踏むところをハンドブレーキも同時に引いたり、実測値でなく、でたらめな数字を書き込んだりしたケースがあった。こうしたライン完成検査の不正は社員の証言のほかに裏付ける記録がなく、不正の規模はわからないとしている。

 それぞれの機器は抜き取り検査もしており、抜き取り検査には不正はみつからなかった。

 一方、燃費・排ガス検査では、設備の老朽化で試験室の温度や湿度を基準値内に維持できないため、ポットでお湯を沸かして湿度を上げようとしたり、数値を改ざんして書き込んでいたケースもあった。

 一連の不正は先輩から受け継がれる形で幅広く常態化していた。燃費・排ガス検査では一九九〇年代前半、ブレーキ検査の不正は九七年には始まっていた可能性がある。弁護士らの外部調査チームは、スバルが過去に赤字経営に陥ったことから、利益を生まない検査工程を軽視、十分な投資もせず人手不足になり、不正がまん延する要因になったと指摘した。

 東京都内で会見した中村知美社長は「不適切行為は長期、多種、広範に行われていた。経営陣の責任を痛感している」と謝罪した。スバルの不正は昨秋以降に相次いで発覚。責任を取り吉永泰之前社長は代表権のない会長に退いている。 (森本智之)

 

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