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【経済】

米保護主義政策リスクに

 日銀の九月短観は、大企業製造業の景況感が三期連続で悪化した。人手不足や原油などの原材料高に加え、米トランプ政権の保護主義的な政策による貿易摩擦への懸念が重しとなり、日本経済の先行きに黄信号がともっている。

 輸出主導で海外頼みの日本経済にとって、トランプ氏の保護主義的な政策は最大のリスクだ。米国と中国という世界一、二位の経済大国同士が関税と報復措置を繰り返す「貿易戦争」に歯止めがかからない。日銀の黒田東彦総裁も「看過できない」と警戒する。

 日本車を巡り、トランプ政権が検討していた追加関税は、日米が新たな通商協議入りすることで、ひとまず回避された。だが、米国の動向一つに左右される日本経済のもろさが解決されたわけではない。

 輸出企業の業績を支えてきた円安も、米国の利上げ局面に終わりが見え始め、「日米の金利差が小さくなり、円高圧力が強まる」(エコノミスト)との見方が出ている。

 原油価格上昇に伴う原材料や燃料費の高騰、人手不足は引き続き企業経営の負担となっている。今夏に相次いだ自然災害は、観光業や運輸業など国内産業を下押しした。景況感の指数はプラス圏の高水準を維持しているとはいえ、景気を悪化に転じさせかねない多くの不安要素が企業心理に影を落としつつある。 (岸本拓也)

 

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