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【経済】

トヨタ「英投資 見直し」言及 EU離脱 合意内容巡り

 【パリ=阿部伸哉】英国の欧州連合(EU)離脱を巡り、トヨタ自動車の欧州幹部は一日、英国の離脱条件次第で「将来の対英投資の価値を見極めざるを得ない」と発言。欧州とのサプライチェーン(部品供給網)が寸断され、EU輸出に関税が課される事態になれば「当たり前に存在するものは一つもない」とし、撤退の選択肢も排除しない姿勢をみせた。

 欧州トヨタのヨハン・ファンゼイル社長らが、二日に開幕するパリ国際自動車ショーを前に本紙などの取材に答えた。英・EU交渉が決裂し、合意のないまま英国がEUを離脱した場合、「(欧州大陸との)部品の物流は寸断され、生産は短期的に停止せざるをえない」と説明。「一日六百台の生産があり、一週間も止める損失には耐えられない」と語った。

 仮に年末までに何らかの合意が成立し、来年三月から激変緩和のための二年程度の「移行期間」に入ったとしても、「両者が短期間で劇的な新貿易協定を結べるのか、方向性を確かめるのが重要」と指摘。トヨタが昨年十月、オーストラリアの工場閉鎖を余儀なくされた事例を挙げ「競争力が失われると何が起きるか、研究の必要がある」と厳しい見通しを示した。

 トヨタは英中部バーナストンで二〇一七年、十四万四千台を生産。九割近くを欧州に輸出している。また、在庫によるコストを削るため部品在庫は四時間分しか持っておらず、大半は欧州から調達。EUが関税など通関手続きを復活させた場合には大混乱が予想されている。

 英国は来年三月にEUを離脱するが、離脱条件を巡って両者で合意の道筋が立っておらず、英産業界から懸念の声が続出している。

 

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