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【経済】

賃金統計 実態近い値併記 厚労省、批判受け変更

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 厚生労働省が今年一月から賃金の算出方法を変えた影響により統計上の賃金が大幅に伸びている問題で、説明の姿勢に批判を受けた同省は五日発表した八月速報で発表文の記載を変更し、表紙の賃金伸び率について公式な数値と実態に近い参考値を併記した。ただ「基準の変更で伸びる」という最大のポイントが一目で分からない状況は、依然として変わっていない。

 問題となっているのは、厚労省がサンプル企業への聞き取りをもとに発表する「毎月勤労統計調査」。今年一月、世の中の実態に合わせるとして大企業の比率を増やし中小企業を減らすデータ補正をしたにもかかわらず、その影響を考慮せず伸び率を算出した。企業の規模が大きくなった分、統計上の賃金は伸びた。

 政府の統計を統括する有識者会議「統計委員会」は先月末、伸び率は「公式」の数値よりも、前年と基準をそろえた「参考値」をみるべきだとの方針を示した。一月から八月までいずれも参考値の方が伸び幅は小さい。八月の速報では表紙に参考値を記した一方で、公式数値の前年同月比について「断層が含まれる」とあいまいに説明した。

 専門家からは「一般の人が断層ではさっぱり分からない。基準変更で伸び率が過大になると、はっきり書くべきだ」との指摘も出た。 (渥美龍太)

 

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