東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 経済 > 紙面から > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【経済】

停電復旧2時間半遅れ 北海道電、作業に一度失敗

 北海道で九月六日未明に発生した全国初の全域停電を検証する第三者委員会は九日、第二回会合を東京都内で開いた。今回は地震直後の北海道電力の復旧作業の過程を検証。その結果、北海道電力は地震直後に一度電力復旧を試みたものの、失敗していたことが分かった。

 委員会を設置した国の認可法人、電力広域的運営推進機関(広域機関)によると「一回目の失敗のため復旧が約二時間半遅れた」と指摘した。二回目で成功し、復旧に至ったという。

 一般的に、大手電力管内すべての発電所が停止した状況からの復旧では、最初に発電する「種火」として、川の水をそのまま引き込んで発電するタイプの水力発電所を再稼働する。その電力を使って他の火力発電所や変電設備に順に電気を送り、復旧につなげる。

 午前三時二十五分の全域停電から三十五分後の四時。北海道電は復旧への足がかりとして高見水力発電所1号機(新ひだか町)の運転を再開した。ところが、泊原発(泊村)の変圧設備に電気を送った際、多量の電流が一度に流れる「大電流」が発生。復旧の過程で電力システム全体の電圧が不安定になり、六時二十一分、再び全ての発電所が停止した。このため北海道電は六時半に今度は別の水力発電所を活用し、一から復旧作業を再開した。このため、結果的に約二時間半の遅れが生じた。

 検証委の横山明彦委員長(東京大大学院教授)は会合後の記者会見で「初めてのことで、やってみないと分からなかった。仕方なかった」と述べ、復旧作業は「適切だった」と評価した。

 泊原発は六日午後一時に非常用電源から外部電源への復旧が完了した。復旧まで九時間三十五分かかったことの妥当性について、横山氏は「それを判断する委員会ではない」と言及を避けた。検証委は十月中に第三回会合を開き、停電の原因や再発防止策の中間取りまとめを行う。 (伊藤弘喜)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報