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【経済】

米、日本に為替条項要求へ 財務長官表明 円安誘導阻止狙う

 ムニューシン米財務長官は十三日、日本との新たな通商交渉で、為替介入をはじめとする意図的な通貨安誘導を阻止する「為替条項」の導入を要求すると表明した。円安ドル高への不満が背景。日本は協議には応じる見通しだが、円相場が急変動した場合に通貨政策の自由度が損なわれかねないとして導入に反対で攻防は必至だ。来年前半にも本格的に始まる二国間の「物品貿易協定(TAG)」交渉の火種になる。 

 ムニューシン氏は訪問先のインドネシア・バリ島で記者団に「今後の貿易協定に為替条項を盛り込むことが目標だ」と述べた。トランプ米政権は北米自由貿易協定(NAFTA)見直しでカナダとメキシコに為替条項を認めさせ「為替介入を含む競争的な通貨切り下げを控える」と明記した。ムニューシン氏は、これが日本との貿易協定でモデルになると説明した。

 トランプ政権が為替条項を迫るのは、TAG交渉で日本に農産物などの関税引き下げを認めさせても、円安ドル高が進めば相対的に関税引き下げの効果が減り対日輸出を増やす障害になると懸念しているためだ。

 日本の財務省幹部は十三日、日本が二〇一一年十一月の円売りドル買いを最後に為替介入していないことを挙げて円安誘導を否定し「為替条項を貿易協定に盛り込む考えはない」と強調。別の政府関係者は「金融政策の手足を縛るような内容は受け入れられない」と話した。導入されれば大規模な金融緩和を続ける日銀のかじ取りにも悪影響を及ぼすとの見方を示した。

 ムニューシン氏は、為替条項に関し「日本だけを対象にしているわけではない。全ての国に適用したい」と述べ、欧州連合(EU)との貿易協議でも要求する考えをにじませた。日本側とはまだ具体的な協議を始めていないとも説明した。 (ヌサドゥア、東京・共同)

 

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