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【経済】

国交省「安全」現場は困惑 KYB免震問題 都有施設「不適合なら交換要請」

 油圧機器メーカーKYBと子会社による免震・制振装置の検査記録データの改ざん問題で十七日、関東各地の行政庁舎などでも、改ざんの疑いのある装置の使用が、相次いで明らかになった。国土交通省は「安全」を強調しているが、現場では困惑が広がっている。 

 東京都は、都庁第一本庁舎(新宿区)や、二〇二〇年東京五輪・パラリンピックに向け建設中の水泳競技会場「オリンピックアクアティクスセンター」(江東区)など六施設に使われていたと発表。バレーボール会場「有明アリーナ」(同)も設置予定だった。

 都によると、都庁第一、第二本庁舎は東日本大震災後の制振対策でダンパーを設置中。アクアティクスセンター、有明アリーナの工期は一九年十二月で、都は「基準に不適合なら交換を求める。工期に影響ないよう工夫したい」とした。

 国交省によると改ざんの疑いのある免震ダンパーは都内で計二百二十二カ所、制振ダンパーは二十八カ所で使用。だが、都が発表した都有七施設のうち、一部は国交省の集計に含まれておらず、都の担当者は「件数は今後、増える可能性がある」としている。

 このほか新宿区は、区役所本庁舎に同社のダンパー三十二基が使われていた。本庁舎免震改修工事(一五年完了)の際に設置。施工した大成建設に問い合わせ、判明した。

 板橋区でも四年前に完成の区役所本庁舎南館に八基が使われていた。区の担当者は「すみやかに改ざんに該当するか確認し、該当する場合は装置の交換など対応を要求する」としている。

 川崎市も中原区の市立井田病院に、同社のダンパーが使われていることを明らかにした。十六日夜に国から送付されたリストを基に、市が建設資料などを調べたところ分かった。今後ダンパーの数などを調べ、交換を求める。

◆熊本地震で再建中 病棟に同型の16基

 熊本市は十七日、油圧機器メーカーKYBの子会社製で、性能検査記録データが改ざんされた免震装置と同型の十六基が、二〇一六年四月の熊本地震で被災し建て替え工事中の熊本市民病院の新病棟で使われていたと明らかにした。熊本地震の復興事業で同社製の不正な免震装置が使われている可能性が判明したのは初めて。

 

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