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【経済】

KYB、認定外装置165件 免震用、主に住宅向け

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 油圧機器メーカーのKYBと子会社が、国の認定を受けていない免震装置を出荷し、延べ百六十五件の建物に採用されていたことが十九日、同社への取材で分かった。認定とは異なる材質の部品や塗料を使っていた。うち百十三件は、データ改ざんやその疑いのある免震装置を使っている建物として公表した物件とは異なる。主に住宅という。

 改ざんした可能性のある製品を台湾に輸出していたことも分かった。出荷は少量としており、KYBが詳細の確認を急ぐ。同社の不正が国内外に拡大した。

 KYBは「安全性に問題はない」としているが、管理体制のずさんさが改めて明らかになった。KYBは十九日午後、データ改ざんなどがある免震・制振装置を使っている建物九百八十六件のうち、不特定多数が利用し、所有者らの了解が得られた建物の具体名を公表する。

 同社によると、免震装置は建物の揺れを抑える免震用オイルダンパー。これに使われている(1)装置の動きに重要な役目を果たすピストン(2)塗料(3)内部からの油漏れなどを防ぐパッキン(シール材)−が、認定を受けた際とは異なる材質だった。

 ダンパー自体が認定を受けていないとみなされる状態になっており、新たに認定を受ける必要があった。同社の説明ではピストンについて、材質が変わっても化学成分や機械的な性質が認定時と同等で新たな認定は不要だと誤認していた。

 塗料は、顧客の要望で使用した材質を認定申請書に記載漏れしていた。パッキンは異なる材質が認定仕様だと誤認していた。

 同社は認定取得に向けた手続きを進める。認定外のダンパーは二〇〇五年一月から一八年九月に出荷された。

 認定外の材質のパッキンを使ったダンパーは百十三件、ピストンは二十九件、塗料は二十三件。ピストンと塗料の計五十二件は、改ざんかその疑いがある免震装置が設置された九百三件の建物に含まれる。

◆いすみ市の病院も 免震装置12基使用

 千葉県いすみ市にある公立病院「いすみ医療センター」を運営する国保国吉病院組合は十九日、油圧機器メーカーKYBの子会社から納入され、性能検査記録が改ざんされた可能性がある免震装置十二基が、同センターで使われていたと明らかにした。

 センターは二〇〇八年九月に完成し、病床数は百四十四床。十二基はいずれも地下に設置されていた。同組合は、事実関係を確認し今後の対応を検討するとしている。

 

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