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【経済】

東証、一時800円超下げ 米株安や貿易摩擦波及

 二十五日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は、世界経済の先行きへの不安感が高まって大幅反落し、下げ幅は一時八〇〇円を超えた。前日の米国株急落や米中貿易摩擦の長期化の懸念から、全面安となった。取引時間中として三日連続で二万二〇〇〇円を割り込み、今年四月上旬以来、約半年ぶりの安値水準となった。

 上海や香港などの株式相場も軒並み下落。米国を震源とする株安がアジアに連鎖した。東京市場では、大企業銘柄が上場する東京証券取引所第一部の規模を表す時価総額が一時、節目の六百兆円を割り込んだ。

 午後一時現在は前日終値比七〇〇円三二銭安の二万一三九〇円八六銭。東証株価指数(TOPIX)は四三・一五ポイント安の一六〇八・九二。TOPIXは一時、取引時間中として今年の最安値を付けた。

 十一月の米中間選挙を前にした米国内の動揺や、サウジアラビア人記者の死亡事件に端を発した中東の政情不安、イタリアの財政問題も引き続き警戒された。外国為替市場で円高ドル安が進行したことも株式相場を押し下げた。今後本格化する日本企業の二〇一八年九月中間決算について、大手証券関係者は「不透明感が増している」と指摘した。

◆NY株600ドル安

 【ワシントン=白石亘】二十四日のニューヨーク株式市場はダウ工業株三十種平均は三日続落し、前日比六〇八・〇一ドル安の二万四五八三・四二ドルで取引を終え三カ月半ぶりの安値となった。米中の貿易摩擦などで企業業績の先行きに懸念が広がったためで、ダウは年初の水準を下回り今年の上昇分が帳消しになった。

 前日の取引終了後に決算を発表した半導体大手テキサス・インスツルメンツが、中国事業の鈍化などで売り上げ予想を引き下げたのを受け、インテルなど半導体株が売られた。また新築住宅の販売件数が市場予想を下回ったこともあり、住宅・建設も軟調だった。

◆世界経済の減速 現実味

<解説> 二十五日の東京株式市場は前日の米国市場の流れを受け、急落した。日経平均株価は二日にバブル後最高値を更新してから、一カ月もたたないうちに三〇〇〇円ほど下落。米中の貿易戦争に端を発した世界経済の減速懸念が現実味を帯びてきていることなどが、投資家の心理を悪化させている。

 出口の見えない米中の貿易戦争が徐々に実体経済に影響を見せ始めている。中国では七〜九月期の国内総生産(GDP)が約九年半ぶりの低水準となるなど経済指標が低調。米国でも中国経済の失速などを受け、キャタピラーやスリーエムといった世界で事業を展開する企業の先行きに陰りが出てきている。「投資家はリスクを身近に感じ始めている」(大手証券)という。

 米中貿易戦争のほかにも、米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)による金融引き締め、イタリアの財政拡大を巡る欧州連合(EU)との対立、記者死亡事件で中東のサウジアラビアが国際的に孤立感を深めていることなど、市場にとって先行きの不安感を高める材料は尽きない。

 来週には国内企業の決算発表が本格化する。各企業の先行きに対する慎重姿勢が見られれば、一段と市場の警戒感は強まりそうだ。市場関係者は「市場の混乱が落ち着くまでに時間がかかるかもしれない」と話している。 (木村留美)

 

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