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【経済】

デジタル課税 欧州先行に米中反発 日本は議論これから

 英国が米IT大手を念頭に二〇二〇年から導入する「デジタル課税」は欧州を中心に議論されてきたが、米国の反発は必至だ。新興IT企業を成長させたい中国と共闘で阻止に動く可能性もある。 

 「IT大手は応分の税負担をするべきだ」。欧州連合(EU)のデジタル課税案を推進するフランスのマクロン大統領は米大手に不満を募らせ、年内中の課税案成立を目指す。

 しかし米IT大手を低い法人税で積極誘致しているアイルランドなどはEU課税案に反対。一九年三月にEUを離脱する英国が単独で先行する形となった。

 デジタル課税に対しては「ネット通販の値上げにつながり消費者の負担増になる」との懸念もある。だが今回、英政府は「課税対象はネット広告収益が大半で、通販への課税ではない」と強調している。

 米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、欧州の動きに触発される形で、アジアや中南米でも十数カ国がデジタル課税の導入を検討している。韓国やインド、メキシコ、チリなどで、経済活動の多くがネットに移行する中で、巨額の収益を稼ぐ米ハイテク企業から税収を確保するのが狙いだ。

 こうした動きに神経をとがらせるのが、多くのハイテク企業を抱える米国だ。ムニューシン米財務長官は先週、「米国の技術やハイテク企業をターゲットにした新税は一方的かつ不公平で、強く懸念している」との声明を発表した。

 また中国も電子商取引のアリババグループなどを抱えており、デジタル課税に反対の立場を示す。

 一方、日本では今月十七日に開かれた政府税制調査会で、欧州が先行するデジタル課税の国際議論の状況について財務省の報告があった。委員からは「(日本でも)独自の課税措置が必要」との意見も出たが、本格的な議論はこれからという段階だ。 (ロンドン・阿部伸哉、ワシントン・白石亘、渥美龍太)

 

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