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【経済】

英原発の新設「限界」 日立会長、来月にも最終判断

日立製作所の英原発新設計画を説明する中西宏明会長=17日午後、東京都千代田区で

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 日立製作所の中西宏明会長は十七日、英国での原発新設計画について「(今の枠組みでは)もう限界だと英政府に伝えた」と述べ、現状では採算の見通しが立たないことから計画の凍結は避けられないとの認識を示した。事業継続を望む英側に、資金負担や電力買い取り価格の条件面で大幅な譲歩を要請した形だ。経団連会長としての定例記者会見で語った。

 日立首脳は、継続の可否を来年一月にも最終判断する考えを明らかにした。日立は英原発事業会社「ホライズン・ニュークリア・パワー」の出資比率を100%から50%未満に引き下げたい意向。損失リスクを軽減するためで、日本国内の電力会社などに出資を呼び掛けてきたが、難航している。中西氏は英側に一定程度の出資負担も必要だと主張しているとみられる。

 中西氏は原発事業に関し「民間の投資対象として難しくなった」と指摘。海外で相次いだ原発の失敗事例により建設費増加の懸念が高まったとの見方を示した。

 英側の対応については、太陽光や風力といった再生エネルギーの価格低下を背景に電力買い取り価格を低く抑えようとしていると説明。日立は投資の確実な回収に向け、高い価格水準を求めてきた。

 一方、日立の東原敏昭社長は十七日、別の記者会見で「経済合理性がなければ計画の凍結もあり得る」と述べた。原子力担当の西野寿一副社長は「簡単な交渉ではないが、諦めていない」とした。

 日立と英政府は英中西部アングルシー島で原発二基の建設を計画。二〇二〇年代前半の運転開始を目指していたが、安全対策の強化などで事業費が当初の二兆円から一・五倍の三兆円規模に膨らんだ。

 

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