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【経済】

日雇い除外 賃金上振れか 毎月勤労統計 野党が指摘

 毎月勤労統計の二〇一八年賃金伸び率が算出基準の変更で過大になっている問題に関連し、厚生労働省が同年から日雇い労働者を調査の対象から外していたことが分かった。十二日の衆院予算委員会で立憲民主党会派の小川淳也氏は、「外したことで伸び率が過大になったのではないか」と指摘した。

 毎月勤労統計は日常的に勤務している「常用労働者」が五人以上在籍している事業所を調査の対象にしている。もともと常用労働者には、臨時または日雇いの労働者のうち、調査前二カ月の各月にそれぞれ十八日以上雇われていた人を含めていたが、厚労省は一八年一月に基準を変更。臨時や日雇いの労働者を常用労働者に含めないこととした。

 日雇い労働者は一般に賃金が低いために、調査対象から外すことで平均賃金が見かけ上、上がる可能性がある。

 昨年の年間を通した実質賃金では政府の公表値は「0・2%増」だった。だが、小川氏は独自推計を基に、かさ上げされていた分を除けば「マイナス0・3%」に0・5ポイント分下方修正されると主張した。

 根本匠厚労相は日雇い労働者を調査対象から除いていたことを認めたが、「(小川氏の推計の)推定根拠を精査しなければならない。賃金の伸びへの影響はわずかではないか」と主張した。また、日雇い労働者を除いた理由について「ほかの統計との整合性を取るとともに簡素化するため」と説明した。

 一八年の賃金伸び率を巡っては、大企業の比率を増やし中小企業を減らすデータ補正などで、賃金伸び率が過大に出ていることを政府の統計委員会や民間の専門家らが指摘している。日雇い労働者を調査から外したことも賃金伸び率を押し上げている一因になっている可能性が出てきた。

 野党はデータ補正によるかさ上げ分などを除いた昨年の実態ベースの賃金伸び率(実質)はマイナスになると推計しているが、政府は公表を拒んでいる。 (渥美龍太、井上靖史)

 

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