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【経済】

五輪中ラッシュ「トリプル」予想 夕方退社×観戦行く客×帰る客

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 来年夏の東京五輪・パラリンピック期間中、首都圏の鉄道は朝の通勤時間帯だけでなく、夕方も混雑が激しくなると東京都が予測していることが分かった。夕方から競技が始まる会場に向かう人と観戦を終え帰る人の移動に、帰宅ラッシュが重なる「三重の混雑」が予想されるためだ。混雑回避に向け都は「早朝出勤しその分、早く帰ろう」と懸命の呼び掛け。「早く帰れば家族と一緒に夕食を食べられ、趣味を楽しめる」とアピールする。 (瀬戸勝之)

 都によると首都圏では平日で一日約八百万人が鉄道を利用。これに大会期間中は最大八十万人の観客の乗車が加わる。競技日程を参考に来年七月二十九日の東京駅周辺、七月三十一日の新宿駅、渋谷駅周辺などの混雑状況を予測した。

 都は新宿駅などでは、午前八時台の通勤ラッシュと同時に観客が会場に向かうピークが来ると予想。特に新国立競技場や東京体育館などの最寄り駅の千駄ケ谷駅や国立競技場駅、外苑前駅、青山一丁目駅では、それより早い午前七時前から混雑が始まるとみる。

 さらに混雑のピークは夕方にもやってくる。午後五〜七時台は、陸上や卓球など夜に始まる競技会場に向かう人と、昼間の競技の観戦を終えた人、帰宅ラッシュが重なるからだ。

 六時台は渋谷駅が一段と混み合うほか東京駅などで混雑が見込まれる。東京駅の隣の有楽町駅は競技場が集中する湾岸エリアにつながる東京メトロ有楽町線を中心に、観客の移動の影響を受けることが予想される。テニスやバレーボールなどを昼に観戦して退場する人と、こうした競技を夜に観戦する人の移動、帰宅ラッシュが重なるためだ。

 都は鉄道各社に協力を要請。東急電鉄と東京メトロは今月のダイヤ改正で、一部路線の夕方以降の電車を増発する。このほかラッシュ時を外した通勤の快適さをアピールするため、京王電鉄は二十日まで朝のラッシュ時の前後の時間帯に新宿、渋谷両駅まで乗車した人にポイントを付与するキャンペーンを実施している。

◆乗車率200%超 5割増 中大教授試算

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 中央大理工学部の田口東(あずま)教授=写真=は大会期間中の鉄道の混雑について独自の試算を公表している。朝の通勤と観客の移動が重なる電車内は「体が触れあい相当な圧迫感がある」と予想。乗車率200%以上の電車の本数は通常より5割程度増え、東京、新宿などの大規模駅では構内の滞留者が2倍以上に膨らむ、とみる。

 乗客数は1〜2割増加。外国人や地方からの観客など東京の鉄道に不慣れな人が含まれることも滞留者の増加につながる。

 特に多くの競技会場が集まる湾岸エリアは、鉄道路線が少なく、新交通「ゆりかもめ」と東京臨海高速鉄道りんかい線は利用者が通常の2倍以上に増え、ホームから人があふれる恐れもあるという。田口氏は「競技場の最寄り駅より一つ離れた駅から歩くよう誘導するなど工夫すれば混雑は大幅に解消される」と提言する。

 

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