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【経済】

特定技能試験、外食分野に殺到 政府想定甘く、試験日を追加

 外国人労働者の受け入れを拡大する改正入管難民法が四月に施行され、新たな在留資格「特定技能」のうち介護、外食、宿泊の三分野で受け入れの可否を決める試験が始まる。ただ、各分野で数万人の受け入れ予定に対し、一度の受験枠は数百人にとどまる。第一回の外食分野の試験では応募が殺到し、即日受験枠をオーバー。急きょ追加試験を決めるなど、政府の見込みの甘さが浮き彫りになった。 (竹田弘毅)

 政府は、外食分野で二〇二三年度までの五年間に最大で五万三千人、一九年度は四、五千人の受け入れを見込んでいる。管轄の農林水産省は四月二十五日に東京と大阪の二会場で計三百三十八人分の受験枠を用意したが、三月二十二日の募集開始当日に受験枠が埋まった。外食企業が多数の従業員を一度に応募代行したとみられるケースもあり、受け付け人数が約千人に達したことから、四月二十六日も試験を実施することにした。

 さらに受験枠の拡大や試験日程の追加を求める声が上がっていたため、改めて周知と受け付けの期間を設け、六月にも追加試験を行う。六月の受験枠は二千人規模になる見通し。同省は秋にも試験を行う予定で、担当者は「合格率も考え、年間の見込み数に達するように受験機会を提供していく」と説明している。

 一方、五年間で六万人の受け入れを見込む介護分野の試験は、当面国内では実施されず、第一回は四月十三、十四の両日にフィリピン・マニラで行う。

 愛知県日進市のグループホーム施設では十一人の職員のうち三人が福祉の専門学校で学ぶフィリピン人留学生だが、日本で試験を受けられないため夏前に二人が帰国する見込み。経営者の男性(50)は「日本で働き続けたい人がいるのに残念。はしごを外されたような気持ちだ」と憤る。

 厚生労働省の担当者は「日本での試験も検討している」と説明しているが、詳細は未定。外国人留学生の雇用を仲介するジェイタウン(名古屋市)の横山仁社長(49)は「日本の文化に慣れ、日常的に日本語に触れている留学生が受験できるようにするべきでは」と話している。

 <特定技能>政府が外国人労働者拡大に向け新設する在留資格。建設、農業、介護など14業種で5年間で最大34万人の受け入れを見込む。1号と2号の2種類があり、1号の在留期間は通算5年。日本語試験や技能試験に合格する必要がある。3年以上の実務経験のある外国人技能実習生は、無試験で1号に移行でき、実習制度のある建設、農業などは移行組が多いと見込まれている。より高い能力が条件となる2号は家族の帯同や将来的な永住申請も可能。

 

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