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【経済】

デジタル貿易も対象 日米、農産品・車の交渉開始

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 【ワシントン=白石亘】日米両政府は十六日、新たな貿易交渉の初会合を終えた。茂木敏充経済再生担当相は会合後に記者会見し、「農産品と自動車を含む物品貿易に関する協議を始めた」と述べ、実質的な交渉が始まったことを明かした。物品以外では、データの移動や電子商取引を扱うデジタル貿易を交渉の議題にすることでも合意した。

 二日目の協議で茂木氏はライトハイザー米通商代表部(USTR)代表と約三時間会談。終了後、茂木氏は「率直な意見交換ができ、よいスタートが切れた。早期の成果に向け、議論を加速する」と語った。

 茂木氏は今月末に開かれる日米首脳会談の前に、ライトハイザー氏と再び会談することも明らかにした。両首脳に報告する貿易交渉の進展状況に関し、文言調整をするとみられる。

 交渉の対象範囲について日米首脳が昨年九月に合意した共同声明は、物品貿易のほかに「サービスを含む早期に成果の出る他の重要分野」と明記。米国側から「デジタル貿易は日米で意見が合っており、早期に成果が出る」と議題にするよう要請があったという。

 協議では、米国側から対日貿易赤字を問題視する発言があり、農産品の輸出拡大の関心が示された。日本側は、農産品の関税の引き下げは環太平洋連携協定(TPP)の水準が最大限との立場を伝えた。また日本車に関する対米輸出の数量規制や追加関税は、受け入れられない意向も示した。通貨安への誘導を禁じる為替条項については、交渉で取り上げることに否定的な考えを伝えたという。

 デジタル貿易は国境を越えたデータのやりとりで生じる電子商取引の総称。高い成長が見込める分野だが、法律などのルールの整備が追いついていないのが現状だ。日米には、データを囲い込む中国などを念頭に、国際標準となるルールづくりで主導権を握る狙いがあるとみられる。

 交渉を進める順番について、茂木氏は最初に物品貿易を取り上げ「適切な時期」にデジタル貿易を議論するとの見通しを示した。デジタル貿易以外のサービス分野で交渉が始まる可能性については「極めて低い」と述べた。

 

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