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【経済】

福島廃炉事業、5割違反 18年、再び増加 割増賃金不払いなど

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 二〇一八年に東京電力福島第一原発の廃炉作業に関わった二百九十事業者のうち、53・1%に当たる百五十四社で作業員の割増賃金の不払いなど法令違反が見つかったとの調査結果を福島労働局がまとめた。対象事業者には是正を指導。一六、一七年の違反率は50%を下回っていたが再び増加に転じた形で、高止まりが常態化している。

 福島労働局は原発事故が起きた一一年から廃炉の作業現場を抜き打ちで訪問し、実態を調査している。一八年の違反は三百十五件で、元請け企業が下請け企業に十分な指導をしていないなど安全衛生に関わるものが六十五件、賃金や就業規則など労働条件に関わるものが二百五十件だった。

 違反率は一一年が最も高く、五十一事業者のうち三十八事業者と74・5%に上った。事故発生直後で放射線量が高く、経験のない環境下で作業を強いられたことが原因とみられる。

 その後はほぼ40〜60%で推移。廃炉作業に習熟する企業が増えたこともあり、作業員の安全に直結する違反は減っており、一八年も大半は軽微な違反という。

 ただ、事業者が作業員に残業代をきちんと支払わなかったり、労使間の合意がないまま賃金から親睦会費など引いたりするなど、労働条件に関わる違反は多いままだ。作業員を雇う際に賃金や勤務時間を明示していないケースもあった。

 福島労働局は労働条件面での監督指導にさらに力を入れる方針だ。

 

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