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【経済】

米、通貨安誘導に相殺関税検討 日中など対象か

 【ワシントン=白石亘】米商務省は二十三日、通貨安誘導を行う国から輸入する製品に対し、相殺関税を課すことを検討していると発表した。相殺関税は通常、輸出国の補助金を受けた製品に対し、国内産業保護のために補助金額の範囲内で関税を課す制度で、今回は通貨安誘導を事実上の補助金とみなす。二十八日に官報で通知し、六月末まで産業界などの意見を募る。

 トランプ大統領はかねて中国を「為替操作国」と批判しており、貿易協議が難航する中国を念頭に新たな圧力をかける狙いとみられる。ただロイター通信は、中国のほか、米財務省が半年に一度公表している「為替報告書」で為替の監視対象としている日本や韓国、インド、ドイツ、スイスの計六カ国が高関税の対象となる可能性があると報じた。

 ロス商務長官は声明で、今回の措置は不当な通貨安政策に対処するトランプ大統領の公約の一環だとして、「米国の産業を傷つける外国の輸出業者に対抗する。もはや諸外国は米国の労働者や企業を不当に扱うために通貨政策を使うことはできない」と強調した。

 米メディアによると、競争的な通貨の切り下げを行っていると米財務省が認定した国からの輸入品に対し、米国に拠点を置く企業が相殺関税を課すよう求めることができる内容とされる。中央銀行の金融政策による影響は含めない。

 トランプ政権は日本や中国との協議の中で、意図的な通貨安誘導を阻止する「為替条項」を貿易協定に導入するよう圧力をかけている。日本は反対の立場だ。

<外国為替報告書> 米財務省が主要な貿易相手国・地域の通貨を分析し、半年ごとに議会に提出する報告書。2018年10月の前回提出時の基準では、(1)米国に対する貿易黒字が年200億ドル(約2兆1900億円)以上(2)経常黒字が国内総生産(GDP)の3%以上(3)為替介入による外貨購入額がGDPの2%以上−のうち、原則二つに該当すれば通貨政策の「監視対象」に指定することになっていた。 (共同)

 

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