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【経済】

米、日中の為替監視 9カ国指定 通貨安誘導をけん制

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 【ワシントン=白石亘】米財務省は二十八日、主な貿易相手国の通貨政策を分析する為替報告書を発表した。対米貿易黒字が大きい日本や中国など九カ国を監視対象に指定し、前回報告から指定は三カ国拡大した。貿易赤字の削減に向け、通貨安誘導をけん制する狙い。米中貿易摩擦が激化する中で、中国を為替操作国に認定するのは見送った。

 ほかの監視対象はドイツとアイルランド、イタリア、韓国、マレーシア、シンガポール、ベトナム。分析の対象となる国を従来の十二カ国から二十一カ国に増やし、今回から一部の評価基準を厳格化した結果、イタリアやベトナムなどが新たに監視対象になった。三つの基準のうち、日本は貿易黒字と経常黒字の大きさが問題視された。

 日本について昨年の対米貿易黒字が四番目に大きい六百八十億ドル(約七兆四千億円)だったと指摘。為替介入は八年間行っていないが、「事前協議のうえ極めて例外的な状況にのみ行うべきものだ」とクギを刺した。ムニューシン財務長官は日本との貿易協定に通貨安誘導を禁じる「為替条項」を盛り込むよう求めており、圧力を強めてくる恐れもある。

 中国には四千百九十億ドル(約四十六兆円)の貿易黒字が「極端に大きい」と批判。原因となる非関税障壁や政府補助金などの是正を求めた。ムニューシン氏は声明で「人民元が過去一年間に対ドルで8%下落したのを踏まえ、中国の為替問題への関与を強化し続ける」としており、貿易協議でも人民元相場を安定させる具体策を要求する構えだ。

<米国の外国為替報告書> 米財務省が主な貿易相手の通貨を分析し、半年ごとに議会に提出する報告書。(1)米国に対する貿易黒字が年200億ドル(約2兆2000億円)以上(2)為替介入による外貨購入が1年で6カ月以上かつ国内総生産(GDP)の2%以上(3)経常黒字のGDP比率は2%以上−のうち、原則として二つに該当すれば「監視対象」に指定。三つ該当すれば「為替操作国」と認定し、制裁も視野に通貨政策の是正を要求する。三つの基準のうち、今回(2)と(3)の二つを引き下げた。 (ワシントン・共同)

 

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