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【経済】

大手の採用面接解禁 学生、売り手「実感なし」

三井住友海上火災保険の採用面接を受けるため、受付に並ぶ学生ら=1日午前、東京都千代田区で

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 来春卒業する大学生や大学院生を対象にした大手企業の採用選考が一日解禁され、全国各地で一斉に面接が始まった。経団連が就職活動日程のルールを主導するのは今年が最後となる。人手不足が顕著な情報サービスや中小を中心に、五月時点の内定率はすでに五割を超えているが、大手志向は根強く、面接を受けた学生の多くは「売り手市場の実感はない」と口にした。

 この日面接の解禁を迎えたのは、経団連に加盟している主要企業。第一陣として東京都千代田区の三井住友海上火災保険本社で面接を受けた上智大四年の男子学生(21)は「今日だけで六社受ける。朝一番でちゃんと思いを話せて勢いがついた」と話す。ただ学生優位と言われることには「就活は初めてなので比べようがない」と実感が湧かない様子。

 同社の担当者は「転勤せず、家族の近くで暮らしたいという男子学生が増えている。企業は働き方の選択肢を増やすことが重要だ」と説明する。

 就職情報会社リクルートキャリア(東京)の調査によると、経団連非加盟企業などから内定を得た大学生は五月一日時点で51・4%に上る。

 東京都中野区のキリンホールディングスの面接会場を訪れた早稲田大四年の女子学生(21)は「水面下で何社も面接を受けたので緊張はしなかった。売り手市場は、中小ならそうかもしれないが、大手は逆に狭き門だ」と厳しい表情だった。

 大阪市内の本社で学生に討論させる形の選考を実施した大阪ガスでは、関西学院大四年生の女子学生(21)が「出産後もずっと働き続けたい。友人のほとんどは人材派遣会社などに内定しているが、早ければいいというわけではない。自分が納得できる形で就活を終わらせたい」と笑顔で話した。

 経団連は指針で、面接など選考活動は六月一日、正式な内定は十月一日解禁と定めているが、一部の加盟企業はすでに実質的な内定を出しており、日程が形骸化している。経団連は指針を廃止し、通年採用を拡大する方針で、二〇二一年卒からは政府が日程ルールを主導する。

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