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【経済】

米中摩擦・景気減速に危機感 閣僚級協議が本格化

G20財務相・中央銀行総裁会議に臨む(前列左から)日銀の黒田総裁と麻生財務相ら=8日午後、福岡市内のホテルで(代表撮影)

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 日米欧と新興国の二十カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議と貿易・デジタル経済相会合が八日、福岡市と茨城県つくば市でそれぞれ開幕し、二十八日から始まる首脳会議(大阪サミット)に向けた閣僚級協議が本格化した。 (生島章弘、渥美龍太、矢野修平)

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 財務相・中銀総裁会議では、世界経済をテーマにした討議があり、米中貿易摩擦を踏まえた世界経済の減速リスクなどを巡って意見が交わされた。議長の麻生太郎財務相は「世界経済は今年後半から堅調さを回復する見込みだ」と発言。その上で米中貿易摩擦にも触れて「解決しないと、さらに市場の信頼を損なう恐れがある」と指摘した。ほぼ全ての参加国から「エスカレーション(激化)は大きな下方リスクだ」と懸念する声が上がった。

 また、麻生氏は、あらためて日本が十月に消費税率を10%へ引き上げる方針を表明。麻生氏は経済の安定成長のための構造改革を促す中で、消費税増税を行うことを説明し、「財政健全化や長期的な成長につながる取り組みだ」と強調した。

 最終日の九日には、麻生氏はムニューシン米財務長官との個別会談を行う。財務省同行筋によると、日米貿易交渉の焦点になっている「為替条項」は取り上げない見通しだが、トランプ米大統領は夏の参院選後にも成果を出したい意向のため、米側から厳しい要求が突きつけられる可能性は残る。

 今回の会合では巨大IT企業の税逃れを防ぐ国際的な「デジタル課税」のあり方も焦点。八日には各国の財務相らが出席したシンポジウムがあり、ルールを見直す必要性で認識が一致した。ただ、国内にグーグルやアップルといった「GAFA」と呼ばれる巨大IT企業を抱える米国のムニューシン氏が「公平な対応」を訴えるなど温度差もあり、合意形成の難しさを印象付けた。

 一方、貿易・デジタル経済相会合も二日間の日程で始まった。この会合は、世界のデジタル化や電子商取引の進展を受けて、初めて合同で開催された。日本からは世耕弘成経済産業相と河野太郎外務相、石田真敏総務相が出席した。初日は、自由なデータ流通を促すため、各国が協力を進めることを確認した閣僚声明を採択した。

 九日は貿易分野の議論に入る。米中貿易摩擦などで保護主義的な動きが強まる中、自由貿易を支える世界貿易機関(WTO)の機能強化でどこまで意見集約できるか、日本の手腕が問われることになる。

 

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