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【経済】

反保護主義打ち出せず 「貿易リスク対処」声明 閣僚会合閉幕

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 日本が議長国を務める二十カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁会議と貿易・デジタル経済相会合は九日、それぞれ声明を採択して閉幕した。米中両国の対立が報復関税の応酬に発展する中で開かれ、いずれの声明にも貿易摩擦の激化に対処する必要性は盛り込まれた。ただ、焦点だった「保護主義」への反対表明は米国への配慮から見送られ、各国が足並みをそろえる難しさを印象付けた。

  (生島章弘、矢野修平)

 福岡市で開催された財務相・中銀総裁会議の共同声明は、経済成長を減速させる最も重要なリスクを「貿易と地政を巡る緊張の増大」と指摘。その上で、各国が「さらなる行動を取る用意がある」と強調した。世界経済に関しては、今年後半から「緩やかに上向く」という見通しを示した。

 貿易を巡っては、米国の意向で初めて「保護主義と闘う」との文言が削除された二〇一八年十二月のG20首脳宣言を踏襲し、今回の声明でも反保護主義の文言は盛り込まれなかった。

 このほか、巨大IT企業の税逃れを防ぐ国際的な「デジタル課税」の導入について、二〇年の最終合意を目指す行動計画を承認した。

 茨城県つくば市であった貿易・デジタル経済相会合は、貿易分野の討議を行った。閣僚声明では「貿易上の緊張に対処する必要性」を確認したものの、これまで決まり文句だった反保護主義の文言は盛り込まなかった。さらに、貿易摩擦への懸念を明記することに合意が得られず、別に議長声明を出して「多くの閣僚が、現下の緊張に懸念を表明した」と指摘する異例の対応になった。

 閣僚声明では、世界貿易機関(WTO)の機能改善に向けて「行動が必要」とした。韓国による福島県産などの水産物の輸入禁止措置を容認したWTOの判断を受け、日本が紛争処理制度の見直しを訴えていた。

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