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【経済】

混迷みずほ 立て直し急務 構造改革遅れ大幅減益

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 みずほフィナンシャルグループ(FG)の業績がさえない。二〇一九年三月期の連結純利益は、システム開発を巡る巨額損失と海外での運用損で大幅な減益となった。構造改革の遅れも響き、三菱UFJフィナンシャル・グループと三井住友FGとの差は開くばかりだ。 (岸本拓也)

 「株価が低迷し、ほかの二メガ銀と比べて元気がなくて心配している」。二十一日、東京都内で開かれたみずほFGの株主総会では、株主から業績低迷を憂える声が相次いだ。

 同年三月期連結決算をみると、みずほの苦戦ぶりが際立つ。銀行の稼ぐ力を示す「業務純益」は約四千億円と、一兆円超を稼いだ他の二メガ銀との差は歴然だ。

 日銀の超低金利政策が長期化し、国内貸し出しで稼げない銀行は皆苦しい。だが、三菱UFJは米国やタイの大手銀行を傘下に収めて海外収益を拡大し、三井住友FGは、経費を抑えた効率的な経営で着実に収益を確保している。

 一方、みずほは業務の効率性を示す「経費率」が78・8%と三メガ銀で最も悪い。みずほ幹部は「(人件費や物件費など)固定費が高止まっている」と話す。

 重荷は国内事業だ。かつては強みだった全国横断の店舗網や、巨大な銀行システムも収益を稼げなくなっている。このため、みずほはこれら「負の遺産」にかかる費用約五千億円を前倒しで損失計上する荒療治に出た。大幅な減益決算になったが、「前を向くための処理」と位置付ける。

 ただ、他の二メガ銀はすでに同様の処理を終えており、「みずほはやっとスタートラインに立った」(アナリスト)のが実情だ。三つの銀行合併による内部抗争の痛いツケを払ったと見る向きもある。

 「三メガ銀の三番手」からの脱却に向け、みずほは五カ年の新経営計画で立て直しを急ぐ。注力するのは、キャッシュレスなど、新たな金融サービスだ。すでに無料通信アプリを手掛けるLINEと新銀行設立に向けて提携し、地域金融機関を巻き込んだキャッシュレス決済サービス「Jコインペイ」を始めた。新たな収益源に育つかは未知数だが、異業種と提携を進め、次世代金融サービスへの道を探っている。

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