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【経済】

かんぽ、保険の営業自粛 来月末まで日本郵便も 顧客対応専念

 かんぽ生命保険で不正販売が判明した問題で、かんぽ生命と日本郵便が保険商品の営業自粛を始めたことが十二日、分かった。積極的な勧誘をしないよう日本郵便の副社長が社内に指示。訪問や電話による勧誘を自粛する。当面の期間は、八月末までとする。保険料の二重払いや無保険に関する問い合わせが相次いでおり、顧客対応に専念する。当初は営業を継続する方針だったが、問題の拡大を受け、自粛に追い込まれた。

 終身保険や養老保険、学資保険など全商品が対象。自粛期間はさらに長引く可能性もあり、経営に打撃となりそうだ。日本郵便は郵政民営化法で保険販売を義務付けられており、顧客から要望があれば販売する。提携するアフラック生命保険の商品の取り扱いは未定だが、アフラックの新契約の四割が郵便局での販売。自粛対象になればアフラックの経営にも影響が出るのは避けられない。

 かんぽ生命と日本郵便の営業社員の給与は、保険の販売実績に応じて配分される割合が大きい。自粛によって、給与減は避けられない見通しとなるため、会社と労働組合が一時的な給与補填(ほてん)についての交渉に入った。

 十二日の東京株式市場でかんぽ生命株の売り注文が優勢となり、時価総額が一時、二〇一五年十一月の上場以来初めて一兆円を割り込んだ。持ち株会社である日本郵政株も値下がりし、政府が今秋にも予定する日本郵政株の追加売却に悪影響が出る可能性がある。

 不正販売問題を巡っては七十歳以上の高齢者に保険を勧誘する際、社内規定に反し家族を同席させない事例が多発していたとみられることも十二日、明らかになった。顧客が保険料を二重払いしていたことや、一時的に無保険になったケースなど、顧客が不利益を被った事例はこれまで九万件超に及んでいる。郵便局の店頭に自身の契約を心配する高齢者が訪れるなど相談が相次いでおり、新規契約の獲得に向けた営業活動が難しい状況となっていた。

 

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