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【経済】

日産、スカイライン改良 高速道で手放し運転可能

新型スカイラインで復活した丸目のテールランプとエンブレムを紹介する日産自動車の星野朝子副社長=16日、横浜市西区で

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 日産自動車は十六日、スポーツセダン「スカイライン」を改良し発表した。ハイブリッド車には、一定の条件下であれば高速道路でハンドルから手を離しても自動で走行する国内メーカー初の運転支援機能を標準装備した。約五年ぶりに日産のマークを復活させて九月に発売する。

 三次元の地図データや車の周囲の状況を把握するカメラやレーダーなどと連動。高速道路の同一車線を走行する際、前方を注意し、すぐにハンドルを操作できるようにしておけば、手放しでも自動で走る。居眠りなどを確認すると警告し場合によっては停止する。

 ガソリン車には歴代スカイラインの中で最大の四〇〇馬力を出す、排気量三リットルのV型六気筒ツインターボの新型エンジンを搭載するモデルを用意した。また改良前は高級車ブランド「インフィニティ」のマークを付けていたが、日産のマークに戻す。発表会で星野朝子副社長は「スカイラインは日産の歴史を象徴するモデル」と語った。希望小売価格はハイブリッド車が五百四十七万四千五百二十円から、ガソリン車は四百二十七万四千六百四十円から。

 新型スカイラインに搭載する先端の運転支援機能を実現させたのが、勾配や車線の位置、標識など道路の状況を三次元でデータ化した高精度の地図だ。この技術は自動運転の実用化のカギを握っており、日本で初めて搭載された。

 データは、センサーを付けた車が国内の高速道路を実際に走って収集。衛星利用測位システム(GPS)と連動させることで、車の位置を「一センチ単位」で正確に把握できるようになった。これにより下り坂に差しかかると減速したり、出口が近づくと左側の車線を走ったりと、スムーズな運転支援が可能になった。発表会に出席した元フェンシング日本代表の太田雄貴さんは「レールの上を走っているみたい」と驚いた。どの車線を走っているかも分からなかった従来のカーナビから大きな進歩だ。

 ただ、この技術はまだ研究段階。自動運転の実現には、事故による車線規制など刻一刻と変化する道路の状況をリアルタイムに反映する必要がある。

 一段と重要になるのはビッグデータだ。豊富な資金力を持つグーグル系企業などを中心にした「データ戦争」と呼ばれる開発競争は激しさを増す。オランダの地図大手「トムトム」は、カーナビなどから約六億台分の車の位置情報を集めて人工知能(AI)で解析、二次元のレベルでは地図をリアルタイムで更新する技術を確立した。速度を落として運転する車が続いていれば渋滞が起きていると判断する、といった技術だ。自動運転のためには、ドライブレコーダーの車載カメラなどから映像も吸い上げることでより細かな情報を早く正確に把握し、三次元レベルで更新する必要がある。

 トムトムは信号の状態を把握することで赤信号に引っ掛からないようにルート設定したり、周辺の看板からいま空きがある駐車場はどこかといった情報も分かる時代が来る、と予測している。 (森本智之)

 

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