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【経済】

<変わる東京2020>五輪まで1年 宿舎完成前なのに 選手村マンション発売へ

建設が進む選手宿舎=東京都中央区で、本社ヘリ「あさづる」から(芹沢純生撮影)

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 二〇二〇年東京五輪・パラリンピックの選手宿舎(東京都中央区晴海)を改修して建設するマンション「晴海フラッグ」の購入申し込み受け付けが、二十六日に始まる。五輪開幕は一年後で、マンション完成は四年後。それでも今から発売するのは販売戸数が全体で四千戸超と、東京都心では過去最大規模で、一気に発売すると周辺物件も含め値崩れを起こしかねないためだ。専門家は「四年先も住宅ローンの低金利が続いているか分からない」と購入に慎重な検討を促す。 (池井戸聡)

 約十三ヘクタールの敷地に建設される二十三棟のマンション群が晴海フラッグ。大半は選手宿舎を改修してつくられ、三井不動産レジデンシャルなど十社が販売する。分譲されるのは、十四〜五十階建ての十九棟・四千百四十五戸(賃貸は四棟・千四百八十七戸)。将来は約一万二千人が住むことになる。

 このうち二十六日に購入受け付けが始まるのは「第一期」の六百戸超。

 選手宿舎は九割方建設が進んだが、まだ完成もしていない。それでも今、マンション発売を始めたのは規模があまりに大きいからだ。東京二十三区で発売される新築マンションは年約一万五千戸。「四千戸」は、その三割近い水準になる。販売担当者は「一年に一千戸売っても完売に四年かかる」と話す。

 一戸当たりの平均面積は約八十四平方メートル(五十階建てのタワー二棟を除く)で、都内平均の約六十三平方メートルより広い。第一期の販売価格は「五千万円台〜一億円超」。海が見えない条件なら、約七十五平方メートルで、五千万円台の物件(一坪当たりの価格は二百万円台半ば)があり、一坪当たり三百万円台が当たり前の東京湾岸地域では「割安だ」との声は多い。

 四月末に開業したモデルルームには約四千五百組が来場。入場は予約制で、そのための登録者が約二万二千人に達した。晴海フラッグへの注目度は高い。

 だが、いま契約し手付金を払ってもローンの支払いが始まるのは四年先の入居後でその時の金利が適用される。不動産に詳しいオラガ総研の牧野知弘代表は「四年先の金利、地価がどうなっているか。誰にも分からない」と指摘する。金利が上がれば住宅ローンの支払額は増える。さらに牧野氏は「四年間の天変地異、経済悪化のリスクなどもある。購入は少し待ってもよいのでは」と話した。

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