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【経済】

食品ロスなくせ アプリで橋渡し 「廃棄避けたい店」「安く買いたい人」

QRコードを読み込み、消費期限の迫った食品を安価で購入できるアプリ=東京都港区の生活彩家貿易センタービル店で

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 インターネットやスマートフォンのアプリを使って「食品ロス」の問題を解決しようとするベンチャー企業などの動きが活発になってきた。賞味期限が近い食べ物を無駄にしたくないコンビニやメーカーと、それを安く買いたい消費者を「橋渡し」する役割だ。 (嶋村光希子)

 「カップ麺『緑のたぬき』は百九十八円→九十九円、チョコパイ抹茶味は九十七円→四十九円に値下げ」

 賞味期限が迫ったり、箱がへこんだりして半額ほどに値下げされた食品が、スマホの画面上にズラリと並ぶ。東京・西新宿の「TODOKISUGI(トドキスギ)」が運営するアプリ「No(ノー) Food(フード) Loss(ロス)」。利用者は無料で登録ができるアプリで商品を選択。コンビニのQRコードにスマホをかざせば、割引価格で食品を買える。

 今年二月にサービスを開始。これまでに中堅コンビニ「ポプラ」グループなどの十二店で約三千食を販売した。トドキスギは利益の一部をアフリカなど途上国の子どもの給食費に寄付。東京都内の主婦(36)は「手ごろな価格で買え、子どもの役にも立つと思うとうれしい」と喜ぶ。

 賞味期限が迫った食品などを割安価格で買える通販サイトもある。「KURADASHI.jp(クラダシドットジェーピー)」は東京・五反田の「クラダシ」が二〇一五年に始めた。伊藤園、ネスレ日本など大手を含む五百八十社が商品を提供。クラダシは売り上げの一部を社会活動団体に寄付する。関藤竜也社長(48)はかつて商社に勤務。取引先の食品メーカーが大量の食材を廃棄する現場を見て心を痛め、起業した。

 一方、飲食店で余った料理を救済するのが東京・南麻布の「コークッキング」だ。「TABETE(タベテ)」というアプリに、予約をキャンセルされたりしたレストランの料理を掲載。会員はスマホ上で決済し、店に出向いて料理を受け取る。昨年四月にサービスを開始。参加店は約二百四十、会員数は約十四万人に上る。

 こうした企業の取り組みについて消費生活アドバイザーの井出留美さんは「食材の有効利用につながり意義がある」と評価。その上で「まず食品ロスそのものを減らす努力が重要。消費者は食品を買いすぎないようにしたい」と話す。

<食品ロス問題> まだ食べられる食品が大量に捨てられている問題。農林水産省によると、国内の食品ロス量は年640万トンで、毎日、10トントラック約1700台分の食品が廃棄されている計算。今年5月に食品ロス削減推進法が成立。政府は基本方針を決め、消費者、事業者への啓発を進めることなどが定められた。

 

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