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【経済】

世界の債務 1.9京円 新興国で増大 リーマン前の1.6倍

 【ロンドン=共同】世界全体の金融機関を除く事業会社や家計、政府部門の債務残高が二〇一八年に百八十兆ドル(約一京九千兆円、京は兆の一万倍)に達し、リーマン・ショック前の〇七年から一・六倍に拡大したことが十九日、国際決済銀行(BIS)の調べで明らかになった。

 中国をはじめ新興国の債務がとりわけ増大傾向にある。金融緩和の長期化で大量の資金が市場に供給され、最終的な借り手の事業会社や家計、政府部門の債務が拡大した。景気後退局面では資金調達が難しくなり、債務の返済に行き詰まるケースが増えて個人消費や投資が急激に冷え込むなど、新たな危機の引き金になりかねないとの懸念が強まっている。

 BISによると、新興国の債務は一八年十〜十二月時点で五十四兆ドルだった。〇七年の三倍程度となり、先進国の一・三倍と比べて伸びが大きく持続可能な債務水準とは言いがたい。特に中国での増大が目立ち、六倍の三十三兆ドルに達している。日本の債務は十八兆ドルと一・三倍となった。

 激化する米中貿易摩擦などの影響で世界経済は減速傾向にある。主要中銀は経済を支えようと金融緩和に動いているが、株価が乱高下するなど、金融市場では先行きへの不安が広がりつつある。投資家が新興市場や株式市場から資金引き揚げに動けば、株価などの暴落を招き、投資家の損失が一気に広がって景気悪化を加速しかねない。

 みずほ総合研究所の武内浩二市場調査部長は「世界各地で中銀の利下げが相次ぎ、信用の低い借り手が資金を調達しやすくなる」と問題点を指摘。過度の金融緩和に警鐘を鳴らしている。

 

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