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【経済】

<消費税8%から10%>マイナンバーカード保有者のスマホ決済 政府、破格の25%還元案

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 政府は3日、市区町村が発行する顔写真付きの身分証「マイナンバーカード」を普及させるため、同カードの保有者がスマートフォンでの決済を利用する場合にポイントを還元する方針を固めた。経済産業省のポイント還元事業が終わった後の消費喚起策を兼ねて2020年10月に始め、還元率は25%を軸に検討する。カードの利便性ではなく、高い還元率で保有者増を図ろうとする姿勢に批判もあがっている。 (吉田通夫)

 首相官邸で三日に開かれた行政手続きの電子化を進めるための「デジタル・ガバメント閣僚会議」で方針を承認した。

 ポイントの名称は「マイナポイント」。民間のスマホ決済を手掛ける事業者とマイナンバーカードの保有者情報を共有し、カードを持つ決済サービスの利用者がスマホに決済資金を入金する際に国費でポイントを上乗せする。二万円を入金すると25%に当たる五千円分のポイントを一人一回だけ付与する案が有力とされる。月内に官民の検討会議を立ち上げて詳細を詰め、来年度予算案に必要経費を盛り込む。

 マイナンバーカードは行政サービスの効率化などを目的に始まったが、情報漏えいへの不安などから八月二十九日時点で人口に対する普及率は13・9%にとどまる。政府は普及に力を入れており、同カードを健康保険証として使えるようにする二〇年度末までに六千万〜七千万枚の交付を目指す。すべてに五千円分のポイントを付与すれば、ポイント分だけで三千億〜三千五百億円の予算が必要になる計算だ。

 消費者庁は消費者が高額な景品に釣られておかしな買い物をしないよう、景品表示法に基づいてポイントなどの上限を取引額の20%と告示している。ソフトバンクとヤフーの決済サービス「ペイペイ」など民間の決済事業者がキャンペーンによるポイント還元率を最大20%にしてきたのは、このためだ。還元率25%は上限を超えるが、総務省の担当者は「還元率はまだ決まっておらず、予算編成の過程で固めていく」と強調した。

 スマホ決済などに詳しいITジャーナリストの三上洋(よう)氏は「マイナンバーカードの普及のために、消費税対策のためのポイント還元という目的の違う政策をぶら下げて国民を引き入れようというのは適当でない」と語った。

 

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