東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 経済 > 紙面から > 9月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【経済】

新型iPhone「脱」高級 「11」ライバル見据え 低価格動画配信に参入

記者会見するアップルのティム・クックCEO=10日、米カリフォルニア州クパチーノで(ゲッティ・共同)

写真

 米アップルは十日、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の新型「11」シリーズを発表した。高級路線を推し進めてきた姿勢を一転。新機種の最低価格を引き下げ、動画配信サービスに低価格で参入する。世界景気が減速する中、韓国のサムスン電子といった強力なライバルとの競争を価格に配慮した戦略で乗り切る構えだ。

 ▽一万円下げ

 「昨年三台のアイフォーンを発売した。『XR』が最も人気があった」。ティム・クック最高経営責任者(CEO)は十日の発表会でこう述べ、十万円を超える高級機種ではなく、価格を抑えた機種の需要が高いことを示唆。新機種の最低価格を前年より一万円引き下げ、七万四千八百円(税別)に設定した。

 アップルはこの数年、スマホ市場が成熟し、販売台数が伸び悩む中、単価を引き上げ高収益を保つ戦略を進めていた。しかし、米中貿易摩擦を背景に中国市場でアイフォーンが販売不振に陥り、今年一月、異例の業績下方修正に追い込まれた。

 調査会社ループ・ベンチャーズは、アイフォーンの今年の売上高と販売台数が前年を下回ると見込む。高速大容量の第五世代(5G)移動通信システム対応のアイフォーン発売は来年とみられており、調査会社カナリスのペン氏は「買い控えが起きやすく、厳しい一年になる」と指摘する。

 ▽関税も負担か

 トランプ米政権は九月、中国からの輸入品に制裁関税「第四弾」を発動した。売れ筋の腕時計型端末「アップルウオッチ」が制裁関税の対象になったが、この日発表された新製品の米国価格は三百九十九ドル(約四万三千円)から、と前年の新製品の最低価格を据え置いた。アップルは値上げを避け、関税コストを自社で負担する方針とみられる。

 発表会で驚きの反応があったのは、十一月一日に日本を含む百を超える国・地域で始める定額制の動画配信サービス。クック氏は独自の作品を紹介し「レンタルビデオ一本分で素晴らしい作品が全て見られる。すごいだろう」と月額四・九九ドルをアピールした。

 競合する米ネットフリックス(スタンダードプラン一二・九九ドル)や米ウォルト・ディズニー(六・九九ドル)を下回る。調査会社ガートナーのニューエン氏は「新入りで他社より作品数は少ない。足場を築くため、価格設定を低くすることは必要だ」と分析した。 (クパチーノ・共同)

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報