東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 経済 > 紙面から > 9月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【経済】

米産コメ、輸入抑制へ 貿易交渉 日本車数量規制せず

写真

 日米貿易交渉を巡り、日本が米国産コメの輸入増を抑えるため、環太平洋連携協定(TPP)で米国に設定した最大七万トンのコメ無関税枠を大幅に縮小する見通しになったことが十五日分かった。大枠合意した貿易協定の署名に向け今月末に開く首脳会談の前に、閣僚が最終決着させる。米国が日本車に追加関税や数量規制を発動しないことも、首脳会談後に出す共同声明に盛り込む方向だ。日本産牛肉の輸出を増やす措置を取ることでは合意した。

 日本は米国からの主要輸入品である牛・豚肉、小麦でTPP並みの関税削減や撤廃を実施する。米国に輸出する自動車は関税撤廃に至らないが、米側からコメなどで一定の譲歩を得て「引き分け」とする。

 米国産コメを巡っては、日本側は無関税枠の撤廃も視野に入れて交渉しており、関係者によると米側も一定の理解を示しているという。現状では高関税を課している米国産コメに対し、仮にTPPに従って最大七万トンの無関税枠を設ける場合、輸入増につながり、国産米の価格を下げる可能性があった。だが今回の日米交渉では、そうした輸入増を抑える方向だ。農家には追い風で、消費者への恩恵は薄れる可能性もある。

 牛肉は日本政府による国産農産物の輸出強化策の重要品目だ。二〇一八年の米国向け輸出は約四百二十一トン、約三十三億円と、いずれも五年前の約四倍になった。日本産牛肉は現在、年間二百トンに限って一キログラム当たり四・四セント(約四・八円)と低い関税を課されているが、超過分は26・4%の高関税をかけられる。

 米国は離脱したTPPで、発効と同時に日本産牛肉に三千トンの無税枠を設け、十五年目に全量を関税撤廃すると約束した。今回の合意では、米国は日本産の低関税枠を撤廃し、他国との合計で年間約六万四千トンに達するまで低関税が認められる別の枠組みに入れる。日本の牛肉輸出が大幅に増える環境が整う見通しだ。

 一方、日本は米国産ワインの関税を貿易協定の発効七年目に撤廃する見通し。オーストラリアなど一八年末にTPPを発効させた国との競争を考慮する。日米貿易協定が一九年度に発効すれば、多くの品目にTPP発効二年目の水準を適用する。

写真
 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報