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【経済】

<消費税8%から10%>ファミレスは対象外なのに 銀座の高級すし店は還元

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 消費税の増税に伴う経済産業省のポイント還元制度に、一部の東京・銀座の会員制バーや高級すし店などが参加する。資本金五千万円以下の店舗は制度に参加できるためだ。一方で大手ファミリーレストランやスーパーマーケットなどには対象外となる店舗もあり、「公金を使って富裕層を優遇するような制度は、国民に広く負担を求める消費税の影響緩和策にそぐわない」との批判が出ている。 (吉田通夫)

 経産省は今月六日、ポイント還元を受けられる約六十万店のリストを更新した。リストにはコンビニやタクシーなどに紛れ、高級飲食店も散らばる。特に東京・銀座の周辺では会員制のバーに加え、インターネットの口コミサイトで「予算二万〜三万円」とされる鉄板焼きの店なども名を連ねた。銀座以外でも、予算数万円の都内のすし店などがポイント還元を予定する。

 還元できる店舗を中小規模に限定したのは、キャッシュレス決済の導入が遅れているからだが、客離れを防ぐための中小企業支援策の側面もある。しかし、中小企業基本法が定める資本金五千万円以下といった機械的な基準でふるいに掛けた結果、富裕層や企業接待向けの店も、ポイント還元の対象になった。

 一方、家族連れや庶民になじみが深いファミリーレストランは、多くが資本金五千万円超の大企業のため制度に参加できない。日本スーパーマーケット協会や日本チェーンドラッグストア協会などは、対象外の店が多いためポイント還元制度に反対してきた。

 そもそも、買い物するほどポイントがたまる制度自体が富裕層に有利だ。政府は低所得者には最大二万円で二万五千円分の買い物ができる「プレミアム付き商品券」を発行するため「問題ない」との立場だ。しかし、財務省出身で東京財団政策研究所の森信茂樹研究主幹は「富裕層が得をするような雑な制度を導入すれば、全国民が等しく負担するはずの消費税への信頼が揺らぐ」と話す。

<ポイント還元制度> 消費者がクレジットカードなど現金以外で支払う「キャッシュレス決済」で買い物をすると、国の予算を使って最大5%分のポイントや値引きが受けられる経済産業省の政策。10月1日から来年6月末までの期間限定で、来年3月末までの予算は約2800億円。予算には、消費者に付与するポイント分のほか、新たにキャッシュレス決済に対応する店舗向けに必要な装置を購入するための補助金なども含まれる。

 

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