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【経済】

電事連会長職 辞任か 関電社長 金品受領、引責不可避

 関西電力の岩根茂樹社長が兼務する電気事業連合会会長職の辞任が、不可避な情勢となったことが三十日、分かった。関係者が取材で明らかにした。自身を含む関電役員らが福井県高浜町の元助役から金品を受け取った問題は電力業界全体に悪影響を及ぼしており、原発推進の旗振り役として不適格との見方が強まった。後任は中部電力か九州電力の社長を軸に調整が進むとみられる。

 一連の問題を巡っては、関電の調査や公表が後手に回り、ガバナンス(企業統治)やコンプライアンス(法令順守)の面から批判が噴出している。岩根氏自身も金品を受領しており「原発の再稼働に向け、国民に安全性を訴える業界団体の長を率いるのはふさわしくない」(大手電力幹部)、「社内のことに集中しないといけない中で、続けるのは困難だろう」(関係者)との意見が強まった。

 電事連の会長職は、大手電力のトップが集まる会議で互選を通じて決める。長年、東京電力と関電、中部電のトップが就任するのが通例となってきたが、福島第一原発事故以降は関電と中部電が交互に会長を輩出している。岩根氏は今年六月、中部電の勝野哲社長の後任として就任した。

 今回の問題では電力業界全体としての説明責任や自浄能力が問われている。事態の収束に向け、後任の会長には前任の勝野氏の再登板や、原発の再稼働が比較的進んでいる九電の池辺和弘社長を推す声があり、水面下で駆け引きが活発となりそうだ。

 電事連の会長職を退任する際は出身電力の社長職を辞めるケースが多く、退任後も社長を続けるケースはまれだ。ただ、岩根氏は先日の記者会見で関電社長の辞任を否定しており、関電の社長職とは切り離して進む可能性がある。

◆あす午後再会見

 関西電力は三十日、役員ら二十人が福井県高浜町の元助役から多額の金品を受け取っていた問題で、岩根茂樹社長が十月二日午後に再び記者会見を開くと発表した。八木誠会長も同席し、非公表にしていた二十人の氏名や金額などの詳細を可能な限り開示する。

 岩根茂樹社長は三十日夜、報道陣の取材に応じ「前回の会見は不十分だったと反省している。しっかり説明したい」と話した。また改めて社長を続投する意向を示した。

◆「徹底した調査を」日商・三村会頭

 日本商工会議所の三村明夫会頭は三十日の定例記者会見で、関西電力役員の金品受領問題について「原子力にかかわる企業経営者には特にしっかりした倫理観と透明性が必要だ。これだけの金額を長期間にわたってなぜ受け取ってきたのか、ふに落ちない。徹底した調査を待ちたい」と述べた。

 

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