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【経済】

消費税10%で大手、独自の還元躍起 ポイント制度外、値引きなどで囲い込み

イオンはキャッシュレスの買い物で独自にポイント還元をする=1日、千葉市のイオンスタイル幕張新都心で

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 消費税率引き上げに伴って、キャッシュレス決済によるポイント還元制度が一日、始まった。中小店舗で買い物すると5%が還元される一方、大企業が運営する店舗では還元はない。こうした損得に敏感な消費者を逃がさぬよう、大手の小売りや外食は独自に還元や値引きを打ち出し、顧客つなぎ留めに躍起だ。 (嶋村光希子)

 「生活防衛意識が高まり、漠然とした不安のある消費者の生活を応援したい」

 税率10%になった一日午前、千葉市のイオンスタイル幕張新都心でイオンリテールの栢野(かやの)博子マーケティング企画部長が語った。全国のイオンで三十一日まで税率10%の衣料品や日用品を電子マネー「WAON(ワオン)」などで買うとポイント還元率が五倍になる。

 このほか、50%増量の食品などお得感を前面に出した商品も新たに展開し、現金派にも配慮する。買い物をしていた千葉県習志野市のパート女性(42)は「外食を控えて持ち帰りにしたり、ポイント還元で恩恵を受けたり」と家計のために工夫を凝らす。

 西友は十二月末まで、セゾンカードで買い物すると3%引きにする。広報担当者は「増税後の買い控えや節約志向が高まる中、これまで通り安心して買い物してほしい」と話す。

 セブン&アイ・ホールディングスは、セブン−イレブンやイトーヨーカドーなどで今月十四日まで、電子マネー「nanaco(ナナコ)」で自社開発の「セブンプレミアム」商品を買うと、ポイントを五倍に。外食が税率10%となり、自宅で食べる中食需要が高まっており、担当者は「質の高い商品を知ってもらうきっかけになれば」と述べた。

 外食大手も方策を打ち出す。牛丼チェーンの吉野家は十五日まで、牛丼や牛皿の主力メニューで全サイズを10%割り引く。持ち帰りと店内飲食のいずれも対象で、担当者は「新たな客層を開拓したい」と話す。

 政府は二〇一四年の前回の増税時と異なり、増税後の還元セールを容認する構え。日本チェーンストア協会の井上淳専務理事は「過度な価格引き下げ競争でデフレが発生することが一番心配。消費は力不足の状態で、価格が下がっても消費は喚起されずに消耗戦になり、公平公正な競争環境を崩される」と懸念している。

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