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【経済】

対EU報復関税 米に認める決定 米欧航空機紛争でWTO

 【ジュネーブ=共同】世界貿易機関(WTO)は二日、米欧の大手航空機メーカーへの補助金を巡る通商紛争で、米国による年間最大七十四億九千六百万ドル(約八千億円)分の欧州連合(EU)からの物品やサービスに対する報復関税を認める仲裁決定を出した。EUから米への報復関税についても仲裁手続きに入っており、約十五年に及ぶ航空機紛争は巨額の報復合戦に発展する可能性がある。米中貿易摩擦に続く、世界経済の新たな不安要因になりかねない。

 通商関係者によると、WTOによる仲裁としては過去最高額。米側が要求した報復関税対象は年間百億ドル以上だったが、今回の仲裁決定で減額された。

 WTOは昨年五月、EU側によるエアバスへの補助金継続をWTO協定違反と判断。その後、是正措置が取られていないとして、米側が対抗措置として報復関税を打ち出し、WTOが選出した仲裁人が二日、上限について結論を出した。

 ただ、WTOは今年三月、米側によるボーイングに対する補助金継続も協定違反と認定しており、EU側が報復関税に乗り出す可能性がある。

 二日の仲裁決定に上訴はできず、内容は確定。今後、WTOの紛争処理機関(DSB)会合での承認を米側が申請する。DSBは米国を含む全加盟国が反対しない限り承認される「ネガティブ・コンセンサス方式」を取るため、仲裁決定が採択されることは確実。

 次回の定例のDSB会合は二十八日。これより前に米側が臨時会合の開催を要請する可能性もある。

 

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