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【経済】

関電金品受領 監査役、総会前に指摘 社長ら公表見送る

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 関西電力の監査役が金品受領問題を今年六月の株主総会を前に把握し、経営陣の対応に疑問を投げ掛けていたことが三日、複数の関係者への取材で分かった。監査役は経営陣を監視する機能を担うが、関電の隠蔽(いんぺい)体質を崩せないまま問題の公表は見送られ、機能不全に陥っていた実態が浮き彫りになった。経営陣が不都合な事実を隠してきたことを監督官庁の経済産業省は問題視しており、筆頭株主の大阪市の松井一郎市長も「新しい体制をつくるべきだ」と述べるなど経営トップの辞任要求が強まっている。

 菅原一秀経産相は辞任を否定した点について「これだけの事案だ。経営判断は自らしっかりとすべきだ」と語った。

 関係者によると、株主総会の直前にうわさを聞きつけた複数の監査役が担当者を問いただし、役員らが高浜原発のある福井県高浜町の元助役から総額三億一千八百四十五万円相当の金品を受け取っていたことを把握した。別の関係者は「監査役と経営陣の間でかなり激しいやりとりがあったと聞いた」と明かした。

 しかし岩根茂樹社長らは報道があるまで公表も取締役会への報告もしなかった。関係者は「監査役が把握した時点で表に出しておけば、こんな事態にはならなかった」と語った。

 経営陣が隠蔽した背景には、原発関連工事の情報を元助役に長年提供していた事実が社内調査で明らかになったことがある。関電は「見返りではない」としているが、二日公表した報告書は「契約交渉への悪影響や談合誘発の恐れがあった」と問題点を指摘している。

 一方、監査役の対応も不十分だったとの指摘がある。元監査役は取材に対し「他の監査役とも情報を共有していた」と証言したが、関電の情報開示につなげることはできなかった。問題を知りながら、取締役会を開いて報告を求めることまではせず、監査役も関電の隠蔽に結果的に加担していた可能性がある。

 

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