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【経済】

景気下方修正「回復」は維持 動向指数「悪化」とズレ

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 内閣府は十八日発表した十月の月例経済報告で、景気の総括判断を五カ月ぶりに下方修正した。ただ、「緩やかに回復している」との表現を残して景気が上向きとの基調は維持し、七日発表の景気動向指数で景気後退の可能性が高い「悪化」とした判断とは食い違った。消費税増税の影響が明らかになるのはこれからで、台風19号など自然災害も相次ぐ中、心もとない景気は腰折れの懸念が続く。 (渥美龍太) 

 総括判断は景気を「弱さが続いている」から「弱さが長引いている」へとわずかに悪化の方向に表現を変え、個別項目では生産を下方修正した。米中貿易摩擦の影響などにより輸出や生産の減速が続いているが、個人消費が国内の景気を下支えしているとみている。

 記者会見した西村康稔(やすとし)経済再生担当相は、二〇一二年十二月から戦後最長の景気拡大が続いているとする政府の見解を維持する考えを示した。十月に増税をしたタイミングも「正しい判断だった」と述べた。

 これに対し、七日に発表した景気動向指数は「悪化」と判断している。内閣府は月例と食い違う理由として、動向指数は製造業の統計を中心にして機械的に算出するため、個人消費の動きが十分に反映されていないことなどを挙げる。景気動向指数の悪化はこれまで四回あり、〇八年八月と一二年十二月に発表した際は、同時期の月例も「弱含み」などと表現し、下向きの方向性で一致。しかし安倍政権下の今年五月発表時と今回はいずれも「緩やかに回復」と上向きの方向を維持して食い違った。

 旧経済企画庁(現内閣府)出身で月例の実務を担った大正大の小峰隆夫教授は「政府発の情報が景気後退に導いてしまう可能性があるため、月例で景気が下向きとの表現を出すのは極めて慎重になる」と解説。その上で現状の景気について「既に後退局面に入ったのではないか」との見方を示している。

 

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