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【経済】

羽田新ルート 建物225〜301メートル制限へ

羽田新飛行ルートの公聴会=29日、東京都新宿区で

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 羽田空港の新飛行ルート運用開始に際し導入される建築物の高さ制限の是非について住民らに意見を聞く国土交通省の公聴会が二十九日、新宿区であり五十五人が参加した。 (皆川剛)

 都心上空を着陸機が通過する新飛行ルートの来春の運用開始を前に、国交省は都内十四区と武蔵野市で航空法に基づき、建築物の高さ制限の実施を検討している。新たに建築物の高さを制限するのは、南北は目黒区から足立区、東西は北区や文京区などから武蔵野市に及ぶ地域。上空を飛ぶ航空機との間隔を保つため、羽田空港との距離に応じて海抜約二百二十五〜三百一メートル以上のビルなどが原則として建てられなくなる。

 同法では既にある建築物も制限対象となり、超える部分は国が補償と引き換えに取り除くよう求める。国交省が個別に審査し安全と判断すれば高さが超えていても設置が認められる。同省によると既設や着工済みの建築物で新ルートに伴う除去の対象施設はない。

 公聴会には、ルート下の住民や航空業、観光業などの関係者らが出席した。

 高度三百メートル強を航空機が通過する大井町駅(品川区)近くに三十九年間住む無職長野一郎さん(63)は、全盲である自身の生活に触れて「私にとって周囲の音は、安全を判断する大切な資源だ」と述べ、パチンコ店の店内並みの最大八〇デシベルになるとされる騒音の影響への不安を表明した。

 他方、日本旅館協会の大塚有紀事務局長は「外国人旅行者を受け入れるさまざまな取り組みを行っている。より多くの観光客を迎えるには(新ルートによる)国際線の増便が欠かせない」と賛成した。

 高さ制限をめぐっては二十九日までパブリックコメントも募集。国交省は「意見をふまえ、(制限を実施するか)決定する」としている。早ければ十一月にも規制が告示される可能性がある。同省は新ルートの来年三月二十九日の運用開始を目指している。

◆来月18日から住民説明会

 国土交通省は29日、羽田空港新ルート周辺の住民を対象にした説明会を、11月18日から来年1月27日にかけて計60回開くと発表した。今年8月に示した着陸角度の引き上げによる騒音対策や落下物の防止策などについて説明する。

 説明会は東京、神奈川、埼玉の1都2県の計20市区で、それぞれ3回ずつ開く。都内では品川、渋谷、豊島など計13区で開催。川崎市、さいたま市など神奈川、埼玉両県の7市でも開く。新ルートの運用開始でどの程度、国際線が増便されるかや、8月から実施している小型機による試験飛行などに関し説明する。

 説明会は1回3時間で、入場自由。国交省の担当者が住民の質問にも答える。初回は11月18日午後4時から東京都練馬区役所で開催。その他の会場や日程などは国交省のホームページで確認できる。 (池井戸聡)

 

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