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【経済】

官民4ファンド 累積損失25%増 「農水省所管機構 店じまい検討を」

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 赤字が目立つため政府の「監視対象」となっている四つの官民ファンドは十二日、財務省の財政制度等審議会で、二〇二〇年三月末までに積み上がる過去からの累積損失額が計四百六十一億円と前年同月より25%増える見通しを報告した。投資したベンチャー企業の成長などで三〇年ごろの黒字化を目指すが、委員からは厳しい意見があがった。

 四ファンドは、農林水産省が所管する農林漁業成長産業化支援機構(A−FIVE)、経済産業省の海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)、国土交通省の海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)、総務省の海外通信・放送・郵便事業支援機構(JICT)。

 十三ある官民ファンドの中でもベンチャー企業の成長を後押しする性格が強く、当初は利益の見込めない投資が多いため二〇年代半ばまで損失が増え続ける見通し。財政審が十二日に計画の進捗(しんちょく)状況を点検し、四ファンドはそれぞれ二〇年三月末時点の累積損失が膨らむ見通しを報告した。

 中でも農業分野の革新を目指すA−FIVEは投資先を見つけられず、九月末までに三十三億円分を投資するはずが、半分以下の十六億円にとどまった。A−FIVEの設置期間は三二年度末までだが、財政審の委員からは「『店じまい』を考えたらどうか」と厳しい意見があり、農水省は「抜本的な改革を検討する」と答えたという。

 それでも四ファンドは来年度の投資を増やそうと、財務省に対し、財源となる「財政投融資」の増額を要求。NTTなど政府が保有する株式の配当金などで投資や政府保証をつける仕組みで、本年度よりも52%増の二千六百五十九億円を求めている。 (吉田通夫)

 

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