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【経済】

米、仏IT課税に報復関税 最大2600億円 チーズやバッグ検討

 【ワシントン=白石亘】米通商代表部(USTR)は二日、フランスが七月に導入したデジタル課税が米国のIT企業を不当に差別しているとして、対抗措置として二十四億ドル(約二千六百億円)相当のフランス製品に最大100%の追加関税を課すことを検討すると発表した。

 外国の不公正な慣行に一方的に制裁を科せる米通商法三〇一条に基づく調査報告書に盛り込んだ。課税対象には、ハンドバッグや化粧品、スパークリングワイン、チーズなどフランスを代表する六十三品目の輸出品が並ぶ。来年一月の公聴会を経て最終決定するが、この間に米仏間で交渉が行われるとの見方もある。

 仏政府が導入したデジタル課税は、オンライン広告などを国内で提供した大手IT企業の年間売上高に対し3%の税金を課す税制。これに対して、USTRは報告書で「GAFA」と呼ばれるグーグルやアマゾン、フェイスブック、アップルなどを「狙い撃ちにした措置だ」と強調。利益ではなく売り上げに課税するのも「税の一般的な原則と矛盾する」と指摘した。

 USTRのライトハイザー代表は声明で「米国企業を差別し、不当に負担を課すデジタル税に米国は行動を起こすという明確なメッセージを送る」と語った。同様の税を導入するオーストリア、イタリア、トルコに対しても調査を検討することを明らかにした。

 デジタル課税については、巨大IT企業がタックスヘイブン(租税回避地)に利益を移し、課税逃れをしていると批判が強く、経済協力開発機構(OECD)を中心に国際的なルール作りが進む。米国はいち早く独自課税に動いた仏に報復する構えだが、今後も税財源を巡る各国の駆け引きが激しくなりそうだ。

<デジタル課税> 米国のグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・コムといった巨大IT企業の行き過ぎた節税を防ぐ法人税制。支店や工場など企業の拠点がない国でも、サービスの利用者が多くいれば、適切に課税できるようにする。20カ国・地域(G20)や経済協力開発機構(OECD)で国際的なルール作りに向け議論している。

 

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