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【経済】

銀座の高架道路 廃止へ 30年にも 跡地に空中公園

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 銀座(東京都中央区)を取り囲む自動車専用道路「東京高速道路(KK線)」が、二〇三〇年にも廃止される見通しとなった。行政関係者らへの取材でわかった。首都高速道路の日本橋区間の地下化に伴うルート変更で、通行量が大きく減るためだ。高架上の道路跡地に空中公園を整備する検討が進む。日本橋の青空を取り戻す再開発が銀座に波及し、風景を大きく変える。 (皆川剛)

 KK線は、飲食店が軒を連ねる「銀座コリドー街」や商業施設「銀座ファイブ」など十四のビルの屋根の上を通る。首都高と接続し、半世紀にわたり都心の交通を支えてきた。首都高とは別の企業の東京高速道路(同区)が運営する。

 KK線の廃止は昨年、都市計画決定された首都高の日本橋区間の地下化がきっかけだ。

 地下化区間の東端に当たる江戸橋ジャンクションから都心環状線につながる連絡道路を撤去し、首都高の渋滞を解消する。日本橋と汐留方面の接続ができなくなるため、代替路線としてKK線が立地する西銀座から京橋の地下にトンネルを新設することを、国などの検討会が年内にも決める。

 KK線は現在、狭い道幅や急なカーブのため大型車が通行できない。代替路線として同線を改修して活用する案もあるが、高架下の約四百のテナントの多くが長期の休業や移転を余儀なくされるため、この案は採用しない方針だ。

 日本橋区間の地下トンネルは早くても三〇年の完成で、KK線の廃止も同時期になる見通し。同線の土地を所有する都が運営会社などと協議し正式決定する。

 都は既に跡地活用の検討を始めた。昨年、パリ、ニューヨーク、ソウルなどの視察に職員を派遣。いずれも鉄道や高速道路の跡地を公園に再開発した名所がある。都や中央区は有識者の意見も聞き、先行事例を参考に、銀座の空中空間を生まれ変わらせる。

 東京高速道路の加藤浩社長は「テナントの営業継続に支障が出ないよう求めていく」と話す。商店主らで組織する「銀座街づくり会議」は、「銀座の今後に大きな影響を与える計画であり、期待をもって推移を見守りたい」とコメントした。

<東京高速道路> 銀座を囲む全長約2キロの自動車専用道路。1日約3万台が利用する。最初の供用開始は1959年で、首都高速道路より早い。都心の道路網の整備を唱えた財界人が51年に会社を設立。財政難の東京都に代わって道路の建設費を負担した。現在は年10.3億円で20年の借地契約を都と結び、高架下に入る店の賃貸料などの売り上げ37.3億円(2018年度)で道路を維持し、通行は無料。「KK線」の通称は、首都高と区別する「株式会社線」から。高架橋の幅は約12メートル、高さは約8.5メートル。

数寄屋橋交差点の上空にかかる東京高速道路=東京・有楽町で(由木直子撮影)

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