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【経済】

中国GDP、29年ぶり低成長 米中対立、世界経済リスクに

<解説> 二〇一九年の中国の国内総生産(GDP)の成長率が二十九年ぶりの低水準に落ち込んだのは、高成長を続けてきた中国経済が人件費高騰による競争力低下などでブレーキがかかっていたところに、米国との貿易摩擦が直撃したからだ。米中両国は対立の緩和に向けて動きだしたものの解消への道のりは遠く、日本を含め世界経済のリスクになっている。

 米国は一九年九月、中国に対する制裁関税「第四弾」を発動、中国も直ちに報復関税を課した。両国は互いに大半の輸入品に関税をかけ合う状況となり、それぞれ経済に大きな打撃となった。

 貿易摩擦の緩和に向け、両国は今月十五日に「第一段階の合意」に署名。米国は二月に制裁関税の一部を引き下げる。貿易摩擦が一時休戦となったことで、今年は冷えきっていた個人消費や設備投資が、やや持ち直す可能性がある。

 また習近平(しゅう・きんぺい)政権は二〇年のGDPを一〇年比で倍増する目標を掲げている。目標達成には二〇年に6%程度の成長が必要と見込まれ、この水準を守るため減税や公共投資、金融緩和などで一定の景気の下支えをする方針だ。

 しかし、米中の対立は、貿易摩擦だけでなく技術覇権や人権を巡る問題にまで及んでおり、収束のめどは立っていない。経済面に限っても、米国が問題視する中国の産業補助金など構造的な問題は先送りされた。再び米中対立が激化し、世界経済が大きく揺さぶられる懸念がひそむ。 (北京・坪井千隼)

 

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