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【経済】

マイナス金利 日銀持久戦 金融緩和を維持 

金融政策決定会合後に記者会見する日銀の黒田総裁=21日午後、日銀本店で

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 日銀は二十一日の金融政策決定会合で、短期金利をマイナス0・1%とし、長期金利は0%程度に誘導する大規模な金融緩和策の現状維持を決め、追加緩和を見送った。黒田東彦(はるひこ)総裁は会合後の記者会見で、米中貿易協議の進展などを踏まえ「海外経済をめぐる景気の下振れリスクはひところより幾分低下した」と理由を説明した。 (森本智之)

 日銀は、政府が昨年末に打ち出した大型経済対策の効果を見込み、経済成長率の見通しも引き上げた。一方で物価上昇率の見通しは下方修正。2%の物価上昇率達成はまた遠のいた。

 会合で日銀がまとめた「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」によると、経済成長率の見通しは二〇一九年度が0・8%、二〇年度が0・9%、二一年度が1・1%で、従来から0・1〜0・2ポイント引き上げた。物価上昇率の見通しは一九年度が0・6%、二〇年度が1・0%、二一年度が1・4%で、各年度とも0・1ポイント引き下げた。

 経済情勢が好転するのに物価は上がりそうもない、という見通しの「矛盾」について、黒田総裁は経済成長が物価にプラスの影響を与えるまでには「タイムラグ」(時間差)が生じるためだ、などと説明。物価上昇の基調に変化はないと主張した。ただ2%が「遠い目標」であることもあらためて認め、マイナス金利政策を維持する考えも示した。

 中央銀行が金融機関から預かるお金に手数料を課すマイナス金利政策は、年金の運用難を招くなど副作用も大きい。2%の物価目標を達成しないままスウェーデン中央銀行は昨年末、打ち切りを決めた。欧州では副作用を嫌い、各国で批判的な論調が増えている。

 来月で導入から四年になる日本でも、赤字の地方銀行が増えるなど副作用が目立つが、日銀関係者は「マイナス金利をやめるなどあり得ない」と話す。これについて、みずほ証券の上野泰也氏は「マイナス金利をやめると市場が混乱し円高株安が進む。日銀は動くに動けず持久戦を続けるしかない状況だ」と説明した。

 

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