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【経済】

新型肺炎 浙江省渡航者の入国拒否 日系企業 不安拡大

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 【上海=白山泉】新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を巡り、日本政府は浙江省に渡航歴のある外国人の入国を拒否することを決めた。同省で感染が増えた背景には、発生源の湖北省武漢市とつながりが深い「温州商人」の存在がある。一方で日系企業の投資も盛んな地域だけに、関係者からは日本の対応に懸念を示す声も聞かれる。

 中国共産党機関紙「人民日報」のウェブサイトによると、浙江省全体の感染者数は十二日午後六時(日本時間同七時)で千百三十一人。このうち温州市は四百八十一人で、湖北省以外では中国全土で最も感染者数が多い都市となっている。

 温州商人は「中国のユダヤ人」と呼ばれ、親族などの結束力を基盤にした情報や資金融通のネットワークを強みに、中国国内のほかアフリカなど海外でも商売を行っている。

 中国メディアなどは、武漢市に住む温州人は十八万人に上り、春節(旧正月)前に二万人が一斉に帰省したことが感染拡大につながったと指摘。湖北省から温州市に出稼ぎに来る人も三十万人以上おり、両地域の深いつながりが感染拡大をもたらした。

 ただ、こうした背景を踏まえ、浙江省では居住区域への人の出入りを細かくチェックするなど、厳格な防疫対策を早くから取り入れており、十二日夕までに死者は出ていない。

 一方、浙江省は電子部品産業の集積地で、省都の杭州市周辺には多くの日系企業が工場を構えるが、温州市とは直線距離で約二百五十キロ離れている。感染者数も省別では広東省や河南省よりも少なく、浙江省の経済関係者は「温州市に限定した措置なら分かるが、省全体では感染者の増加も落ち着いてきている。産業のサプライチェーンへの影響がむしろ心配だ」と話していた。

◆中国専門家チーム「潜伏期間 中間値は4日」

 【北京=中沢穣】中国で広がる新型コロナウイルスによる肺炎について、中国政府専門家チームのトップ、鍾南山(しょうなんざん)医師は十一日、感染者千九十九人を対象とした調査結果として「潜伏期間の中間値は四日間」と明らかにした。国営新華社の取材に答えた。

 潜伏期間については、鍾医師らのチームが感染者への聞き取り調査などで、最長二十四日間の可能性があるとの結果がネット上で広まっていた。ただ、鍾医師は「症例千九十九のうち一例しかなく、最長二十四日と見なすのは科学的ではない」と述べ、十四日間とされる隔離期間の延長は必要ないとの考えを示した。

 

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