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【経済】

政府が中小支援策強化 無保証融資の拡大 下請け取引を監視

 人口減少による働き手不足や後継者難を背景に中小企業の経営環境が厳しさを増す中、政府は中小企業の支援策を大幅に拡充した。四月には一段の施策を実施する。下請け企業との取引が適正に行われているかを監視する中小企業庁取引調査員(下請けGメン)の陣容強化や、地域経済を支える中小事業者が経営者の高齢化で廃業するのを防ぐのが柱だ。

 既に一月から政府系金融機関の商工中金で無保証融資を拡大。一定の条件を満たす企業では原則、経営者に個人保証を求めないようにした。商工中金の新規融資は年間約三万件あり、このうち無保証融資は約35%にとどまっていた。今回の施策で利用が大幅に増える見込みだ。

 中小企業基盤整備機構の調査では、事業承継を望まない後継者のうち、個人保証を負いたくないことを理由に挙げた事業者が六割に上った。政府担当者は「地方銀行にも同様の動きが広がってほしい」と期待する。

 個人保証を外すことを前提に信用保証協会が保証する制度も四月から新設する。金融機関にとってリスクが大きい無保証融資を実行しやすくする。中小企業診断士などが一定の返済能力があると認めた場合は保証料を引き下げる。

 承継の足かせとなりがちな旧経営者と後継者、双方からの保証料の徴収も四月からは原則禁止する。経理の透明性や財務内容の改善をアドバイスする専門家も配置する。

 独自技術などの知的財産を持つ中小企業が不当に搾取されるような事態を取り締まり、保護するために、知財に精通した人材を採用することなどで下請けGメンの監視能力を高める。専門的な視点で監視し、効果的に課題を洗い出すのが狙い。大企業に対しても、自主行動計画の策定をさらに促すなどガバナンスの強化を進める方針だ。

<下請けGメン> 下請け企業の保護を目的として中小企業庁が派遣する調査員。2017年に始まった。秘密を守る前提で下請け会社を訪問し、親会社との取引実態や業界の商慣行を聞き取る。対価や納期などの取引条件やコスト負担が適正かどうかを監視し、悪質なケースでは親会社や業界団体に伝えて是正を求める。業界のOBが就くケースが多い。

 

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