東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 経済 > 紙面から > 2月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【経済】

東証 今年最大781円安 鉄鋼・運輸 中心に売り

各国で下落した株価指数などを表示するボード=25日午後、東京・八重洲で

写真

 連休明け二十五日の東京株式市場の日経平均株価(225種)は、下げ幅が一時一〇〇〇円を超えて急落した。新型コロナウイルスによる肺炎(COVID (コビッド)19)の感染拡大で世界経済の先行き不安が強まったことで企業業績への悪影響の懸念が強まり、全面安の展開となった。

 終値は前週末比七八一円三三銭安の二万二六〇五円四一銭だった。下げ幅は今年最大で、二〇一八年十二月以来約一年二カ月ぶりの落ち込みとなった。朝方から、景気に左右されやすい鉄鋼や観光客減の影響を受けた運輸、物流の銘柄を中心に売り注文が膨らんだ。

 財務省と金融庁、日銀は二十五日夕、急きょ幹部が集まり情報交換。会合後に財務省の武内良樹財務官が報道陣の取材に応じ、「市場動向について緊張感を持って見守る」と話した。

 感染は欧州や中東へと拡大し、世界経済への影響は長期化が必至。東京商工リサーチの調査では二十一日時点で、業績への影響を懸念する上場企業が三百十八社に上った。このうち五十六社は、業績予想の下方修正や販売の下振れを開示しており、株価を下押しした。

 市場関係者からは、中国工場での生産停滞やサプライチェーン(部品の調達・供給網)の乱れによる自動車など製造業への影響を懸念する声があがる。さらに、小売りやサービスなど個人消費に関連した業種の落ち込みも不安視。訪日外国人客(インバウンド)の減少に加え、国内でも人が集まるイベントが中止・延期されるなど自粛ムードが広がり消費者が人混みを避ける傾向を強めているからだ。

 政府は二十五日に発表した感染拡大対策の基本方針で、イベント開催について「感染の広がりなどを踏まえて必要性を改めて検討する」とした。

 しかし、第一生命経済研究所の熊野英生首席エコノミストは「もっと具体的な指針がないと、国民も企業も疑心暗鬼になり、不安心理がいつまでも沈静化しない」と指摘。「消費税増税により『病み上がり』の状態にある国内消費が、さらに冷え込みかねない」と話した。

 東京市場に先立つ二十四日の米ニューヨーク株式市場も大幅に下落。ダウ工業株三十種平均は前週末比一〇三一・六一ドル安の二万七九六〇・八〇ドルで、史上三番目の下げ幅だった。 (矢野修平)

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報