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【教育ニュース】

高3の地域差1.8倍 「英検準2級」の達成割合

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 文部科学省が十六日に公表した二〇一八年度英語教育実施状況調査では、高校三年で「英検準二級程度以上」の目標に到達した生徒の割合が都道府県により31・1〜56・0%となり最大で約一・八倍の差があった。二〇年度からの大学入学共通テストで導入される民間検定試験に関しても、今回の目標と同等の英語力を求める大学が多く、高校の指導改善が急務となりそうだ。

 「生徒が積極的に英語で考えや意見を述べる時間をつくるよう学校にお願いしてきた。積み重ねが成果につながったと思う」。今回の調査で、英検準二級程度以上の生徒の割合が前年度より11・6ポイント増の53・3%となり、全国で最も伸びが顕著だった秋田県教育委員会の担当者は語る。

 秋田県教委では一八年から高校生向けのディベート大会も開始し、生徒が英語を使う意欲の向上を図っている。公立高の全生徒が英検を受けられる事業も始め、より客観的に自分の英語力や課題を把握できたことも伸びにつながったとみる。

 共通テストの英語では、受験生は基本的に、大学入試センターが作成するペーパーテストに加え、「読む、聞く、書く、話す」の四技能をみる検定試験も受けスコアを取得することになる。実際の入試で英検準二級程度のスコアを出願資格とすると決めた大学も多い。

 こうしたレベルに達した生徒が32・2%と低かった福島県教委の担当者は「必ずしも県内の高校生に実力がないとは考えていないが、これまで英語四技能をバランスよく育てるという意識が十分にはなかったことは考えられる」と話す。

 福島県では昨年度から大学進学を希望する高一生を対象に民間の検定試験を受ける事業を開始。結果を分析して、教員の指導改善や生徒の学習に役立ててもらう仕組みだ。結果を踏まえた教員向けの研修会なども行っており、担当者は「授業が変われば、共通テストに対応できるよう四技能が身に付くと期待している」と強調する。

 一方で、文科省の調査は、英検準二級程度の力があるかどうかについて教員の判断で認定するケースも多く、自治体間で評価基準のばらつきがあるとみられる。ある県教委の幹部は「生徒が検定試験を受けた経験が豊富でない地域では、厳しく評価しているケースが多いと思う。数字に振り回されるよりも、目の前の生徒を冷静に見て指導していくことが大切だ」と指摘した。

 

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