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【親子で学ぶぅ】

<参院選編>あなたの未来 考えよう

 参議院選挙(さんぎいんせんきょ)が二十一日に投開票されます。「親子で学ぶぅ」でも特別に「参院選編(へん)」として、みなさんと一緒(いっしょ)に選挙について考えてみたいと思います。

 ▼国会は衆参二つの議会

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 国会は、私(わたし)たちの生活に欠かせない「法律(ほうりつ)」というルールを作ります。国民の権利(けんり)や義務(ぎむ)に大きく影響(えいきょう)するため、国民の代表で構成(こうせい)される国会でしか法律は作れません。国の主役である国民が、自分たちのために働く国会議員を選ぶのが衆院選(しゅういんせん)や参院選です。

 国会には、衆院と参院の二つの議会があります。二つあれば、違(ちが)った角度から法律の問題点などを指摘(してき)でき、お互(たが)いの不足も補(おぎな)えるからです。

 衆院議員は全部で四百六十五人と決まっていて任期(にんき)は四年です。ただ実際(じっさい)は、任期途中(とちゅう)で解散(かいさん)されることがほとんどです。

 参院議員は昨年に六人増(ふ)やすことが決まって全員で二百四十八人。任期は六年で、三年ごとに半分ずつ選ばれます。二十一日の選挙で増えるのは六人のうち半分の三人で、選挙後の議席数は二百四十五になります。

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 参院は衆院と違い、解散がありません。参院は安定した立場を生かして、政府(せいふ)や衆院と距離(きょり)を置き、行き過(す)ぎを正すことを期待されています。そのため「良識(りょうしき)の府」「再考(さいこう)の府」とも呼(よ)ばれます。

 ただ、衆院と同じ結論(けつろん)を出すことも増えて、参院は「衆院のコピー」とも言われるようになりました。二〇〇〇年代以降(ねんだいいこう)は、衆院と参院とで多数を占(し)める政党(せいとう)が異(こと)なり、衆院で決めたことを参院で反対する「ねじれ国会」の状況(じょうきょう)もありましたが、現在(げんざい)は自民党がいずれの議院でも一番多くの議員がいます。

 衆院選で最も多くの当選者を出した政党から、政府の責任者(せきにんしゃ)である首相が選ばれます。そのため、衆院選は「政権選択(せいけんせんたく)選挙」とも呼ばれます。一方、参院選は政権が取り組んできたことの「中間テスト」の意味合いがあります。ただ、過去(かこ)には参院選で大敗したことで、首相が辞めることにつながったこともありました。

 ▼選挙区、比例で1票ずつ

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 参院選は、どんな方法で行われるのでしょうか。

 衆院選も参院選も、選挙区と比例(ひれい)代表で一票ずつ投票する仕組みです。参院選の選挙区は、長く全ての都道府県単位で行われてきました。ただ、一票の価値(かち)をできるだけ等しくするため、前回三年前から、人口の少ない二つの県で一つの選挙区とする「合区」をしました。「鳥取(とっとり)・島根(しまね)」と「徳島(とくしま)・高知(こうち)」は一つの選挙区となっています。

 各選挙区で三年ごとに選ばれる人数は人口に応じて決まっていて、一番多いのが東京(とうきょう)の六人。次いで埼玉(さいたま)、神奈川(かながわ)、愛知(あいち)、大阪(おおさか)が四人、北海道(ほっかいどう)、千葉(ちば)、兵庫(ひょうご)、福岡(ふくおか)が三人、茨城(いばらき)、静岡(しずおか)、京都(きょうと)、広島(ひろしま)が二人、それ以外の県と「合区」の計三十二選挙区では一人を選びます。選挙区では合わせて七十四議席が選ばれます。

 比例代表は、全国単位で行われます。各党ごとに、比例代表で立候補(りっこうほ)する人の名簿(めいぼ)が発表されます。投票する時には「政党名」や「政治団体(だんたい)名」を書いてもいいし、比例代表で立候補している人の中から「個人(こじん)名」を書いても構(かま)いません。そして、政党・政治団体名と個人名の合計で五十議席を「ドント式」と呼ばれる方法で各党ごとに割(わ)り振(ふ)ります。各党に配分された議席のうち、当選順位は投票された個人名が多い順となります。

 さらに今回の参院選からは比例代表で「特定枠(わく)」という仕組みも選べます。特定枠候補は、比例代表の名簿の中で例外的に、個人名の得票数にかかわらず優先(ゆうせん)して当選できます。背景(はいけい)には「合区」された県で、選挙区に候補を出せないほうの県の候補者を、優先的に当選させる狙(ねら)いがあります。その分、制度(せいど)は分かりづらくなりました。

 ▼10代の投票率は4割台

 選挙では、若(わか)い世代の積極的な投票も期待されています。参院選では前回二〇一六年選挙から、投票できる年齢(ねんれい)が高校生を含(ふく)む十八歳(さい)以上になりました。ただ、若い人の投票率(りつ)は高くありません。一六年参院選の十八、十九歳の投票率は46・78%、一七年衆院選では40・49%でした。一方、六十代の投票率は一六年参院選は70・07%、一七年衆院選は72・04%でした。

 これでは若い人の意見が政治に生かされづらくなります。政治家が、投票に行く割合(わりあい)が高い中高年世代を意識(いしき)した政策(せいさく)に力を入れるからです。

 日本の未来は若い世代のみなさんが担(にな)っています。参院選を機会に、自分の生活や将来(しょうらい)にかかわることについて、政党や候補者がどういったことを訴(うった)えているのかを比(くら)べて、家族で話し合ってみてはどうでしょうか。

 

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